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【香港ヴァーズ】市丸博司の見解

2016年12月10日 13:51

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 日本馬の世界的なレベルから言うと、一番勝ちやすいレースはこのヴァーズのはずだ。しかし、有馬記念と2週しか離れていないのがネックとなり、日本でベスト10に入るかどうか? という馬しか出走してこない。日本馬でベスト5前後に入るならあっさり勝てると思われるだけに、毎年なんとなく不完全燃焼となっている。

 今年の日本馬3頭はそれぞれアピールポイントもあり、勝っても不思議はない。しかし、ベストの距離かどうかが不安があったり、ローテが厳しかったり、近走が振るわなかったりと弱点もある。ポテンシャルは相当なものがあると思われるだけに、検討を非常に難しくしている。

 3頭の中ではまずサトノクラウンに期待したいが、前走・天皇賞は何もできないままに終わっている。ひと叩きしてどこまで変わってくるかがポイントだろう。

 オークス馬ヌーヴォレコルトはアメリカで2戦し、中1週で香港へ転戦しての一戦。前走はメンバーも弱かったが、アメリカG3を勝った意義は大きい。距離も合うと思われるだけに、疲れがなければ善戦もありえる。

 スマートレイアーはここ7戦で3勝2着1回3着1回。すべて掲示板に入っている。ただし、問題はそのほとんどが牝馬限定戦であり、良績が1400~1800mに集中しているということだ。ヌーヴォレコルトはエリザベス女王杯でも2着2回と距離をこなしているが、スマートレイアーは2000m以上ではガクッと成績が落ちる。これが最大の課題ということになる。

 今年は、さらに日本勢に逆風が吹く。昨年の香港ヴァーズの覇者ハイランドリールが使ってきたからだ。今年はキングジョージ、ブリーダーズカップターフを勝ち、凱旋門賞で2着。明らかにここでは格上だ。問題があるとすれば、3月からほぼやみなく8戦を使っていること。少なくとも上がり目はなさそうなのがどうか。

 シルバーウェーヴも侮れない。凱旋門賞では大敗したが、サンクルー大賞、フォワ賞を勝って上位人気に推された馬。今年6戦で、まだ力は残っているだろう。

 ビッグオレンジは、GI勝ち星こそないが、昨年夏からG2を4勝。メルボルンCでは上位人気だったが、ハンデ57キロもこたえたか10着と敗れた。その後G2を1戦し3着となってからの転戦である。2400m以上ならどんな距離もこなしており、体調次第では不気味な存在だ。

 海外馬では以上3頭がビッグスリーと呼べそうで、他は少し落ちる。地元香港勢もG1では今ひとつの馬しかいない。人気のない馬では、今年G2を2勝、G3を1勝。凱旋門賞でも6着と健闘したワンフットインヘヴンが面白い存在か。

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