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【凱旋門賞】 直前情報とまとめ

2017年10月01日 17:40

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 過去10年の傾向からは、[1]3歳牡馬・3歳牝馬・4歳牝馬が各3勝、[2]愛チャンピオンS組とヴェルメイユ賞組が各4勝、[3]前走1着馬が6勝、[4]フランス馬が4勝、アイルランド馬が3勝、[5]近年はリピーターの好走が増加、といった点が強調ファクター。だが今年、最有力ステップである愛チャンピオンS組とヴェルメイユ賞組が不在ということもあって、これらの条件を完全に満たす出走馬はゼロだ。

 エネイブルがクリアしているのは2項目のみ。イギリス馬の2勝(過去10年)を考慮に入れても、さしずめ2・5といったところだ。しかも「イギリス・アイルランドから遠征した1番人気の3歳牝馬は未勝利」(栗山)、「6月以降にG1ばかり4戦は3歳牝馬にとってタフ」(土屋)、「昨年のような特殊な馬場にならなければガリレオ産駒(祖父がガリレオ)こそ危ない」(市丸)と、3氏とも“エネイブル絶対”という風向きには懐疑的だ。

 ここで新たに[6]G1ウィナーが9勝、[7]9月に出走していた馬が9勝、[8]2400mで勝利経験のある馬が10勝、という条件を加えてみよう。エネイブルは2・5+新規2項目で計4・5にとどまる。

 トップは計6項目クリアのカプリで、シルバーウェーヴオーダーオブセントジョージセブンスヘブンが5項目。「凱旋門賞から逆算したローテーションに好感」(土屋)というカプリ、「外枠から強引に先行して残った昨年よりパワーアップ」(栗山)のオーダーオブセントジョージ、「昨年のヨークシャーオークスでは後の凱旋門賞馬ファウンドを3馬身近く退けた」(土屋)セブンスヘブンは確かに侮れない存在だろう。また4項目クリアのチンギスシークレットも「2400m向きの重厚な配合。上昇度も侮れない」(栗山)、「ドイツ調教馬は意外に馬場を問わない」(土屋)、「ガリレオ産駒以外から」(市丸)と各氏から高評価を得ている。3・5のユリシーズは「上り調子で臨める」(栗山)、「エネイブルに完敗」(土屋)と評価は真っ二つだ。

 サトノダイヤモンドは3項目。「道悪で快勝の経験あり」(市丸)、「体調に問題なければ勝ち負けに持ち込む可能性は大いにある」(栗山)とするなら、案じられている馬場適性よりもむしろ、躍進へのポイントは叩かれての上積みか。

 ちなみにブックメーカーは軒並みエネイブルを2倍前後に支持。ユリシーズは数日前より人気を落とし気味で、かわりにウィンターが評価を上げているようだ。

 現地シャンティイに飛んだ土屋氏は「土曜は好天で風もあり、仮柵の内側はかなり乾きそう。ただし、現地の小林智調教師によると『見た目以上に力の要る馬場で、最初から最後まで頑張れる馬がいい』とのこと。また第3レースのロワイヤリュー賞、第8レースのダニエルウィルデンシュタイン賞は昨年の勝ち馬が連覇、カドラン賞は昨年2着のヴァジラバドが勝利。意外に去年と似た状態なのかもしれない」という。ならば昨年のように「仮柵の取れたグリーンベルトに各馬が殺到して序盤からハイペース」(栗山)、「最も日本馬向きではない馬場・ペース」(市丸)となる可能性も。

 内枠を得たエネイブルやユリシーズがクリア項目の少なさを克服できるか、それとも外からの逆転劇があるのか、順調に調教を消化したサトノダイヤモンドは……。期待とともにスタートを待ちたい。

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