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【香港ヴァーズ】市丸博司の見解

2017年12月08日 17:00

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 昨年まで、機会があれば毎年「有馬記念と2週しか離れていないのが本当に大きい」「有馬記念5着ぐらいの馬で勝てるレース」「それなりの馬が出ていたら過去10年のうち5回ぐらいは日本馬が勝っていたのに」などと書いてきた。

 そしたら、昨年ついにサトノクラウンが勝ってくれた。昨年のサトノクラウンは実績こそやや見劣ったが、その後宝塚記念を勝ち、天皇賞・秋で2着。いま思えば十分に可能性のある馬だった。基本的に道悪や平均ペースを得意とする馬だが、やや遅めのペースでも長距離なら十分に世界のトップレベルと渡り合えることを示した。

 そして今年は、なんと菊花賞馬キセキが出走してきた。さらには京都大賞典2着馬トーセンバジルも出走。このメンバーなら…とワクワクが止まらないレースとなった。まずは市丸流レーティングをご覧いただきたい。

 キセキはメンバー中4位。「えっ、そんなに低いの?」と思われるかもしれないが、このレーティングでは、どうしても3歳馬が低めに出てしまう。なにしろ夏を超えて一気に強くなってきた現3歳世代。一気に6~8レートを上げて勝ち切る可能性は高いと考えている。

 トーセンバジルは3位で、「有馬記念5着ぐらい」がこのレースに勝つ基準とすれば、十分に資格はあると思われる。ただし、キセキに先着するまではどうか。まだ重賞勝利がなく、G2で2・3着が最高成績という実績からは、やはりうまくいって2着と考えるのが普通だろう。

 地元香港にはこれといった馬が存在せず、相手は遠征の欧州馬となりそうだ。その筆頭格はハイランドリール。一昨年の勝ち馬で、昨年はサトノクラウンの2着。本当にタフな馬で、どんなレースでも大きく負けることがなく、自分の力は出してくる。この馬に勝てるかどうかが、国際的な一流馬の証明といってもいいほどだ。これが引退レースと言われている。先行脚質で直線先頭に立って後続を迎え撃つはず。日本勢はこの馬を差せるかどうかがポイントだ。

 BCターフでそのハイランドリールを退けたのがタリスマニック。インでじっとしていて勝負どころで上がっていった器用な脚は目立った。上り調子の4歳馬であり、遠征もこなしているとなれば、再びハイランドリールに先着する可能性もけっこうあるのではないか。日本馬を負かすとすれば、以上2頭しかいないと考えている。

 ティベリアンは5歳馬だが、今年に入って本格化してきた不気味な馬だ。春には準重賞やG3でタリスマニックを降して優勝。ドーヴィル大賞でG2を勝った。前走メルボルンCはハンデ戦で基準外と考えると、ここで好勝負してもおかしくない。

 上記2頭のG1馬はともかく、日本馬はティベリアンには先着してほしいものである。あとの馬では日本馬に勝てるとは思えない。

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