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【香港ヴァーズ】土屋真光の見解

2017年12月08日 17:30

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 香港ヴァーズの傾向を見ると、国際G1昇格以降の調教国別では、フランス7勝、イギリス5勝、日本2勝、香港とUAEが各1勝と欧州勢がとにかく強い。特に、アメリカやオーストラリアなどの整地されたコースで実績を残している欧州調教馬、つまりブリーダーズCターフやメルボルンCで好走している欧州調教馬も、ここ最近の好走のトレンドである。例えれば、前者はハイランドリールフリントシャー、後者はアメリケンやドゥーナデン、レッドカドーなどだ。日本調教馬の場合、G1勝ち馬である必要はないが、芝2400m以上のG1入着実績は欲しい。

 また、香港において、極端な人気薄の馬はこれまでに勝ったことはない。勝ち馬の単勝の最高オッズは27.05倍だった2004年のフェニックスリーチである。

 と、いろいろ能書きを書いてみたが、ハイランドリールが1番手で間違いないないだろうと考える。一昨年は楽勝、昨年はサトノクラウンの強襲に屈したが、前年の自身のタイムは2秒以上も詰め、3着以下を6馬身以上ちぎり捨てた。ドバイシーマクラシック、キングジョージ6世&クイーンエリザベスSは完全に雨に泣かされた。馬場の合わない凱旋門賞をスキップして英チャンピオンSからという点は異なるが、今年もブリーダーズCターフを経ての参戦となる。昨年はサトノクラウンが想定外に強すぎたのであって、3着以下を6馬身ちぎり捨てたように、ここでは圧倒的な力量上位と見ていいだろう。敢えて懸念を挙げるとすれば、その前走が、外からプレッシャーをかけられたということを差し引いても、3着という点。相手関係を考えればこの馬としてはいささか不満が残るところだ。とはいえ、3着を外すということは考える必要はないだろう。

 2番手にはキセキを挙げたい。菊花賞はタフな馬場コンディションであってもきっちりと人気に応えた。ジャパンCと両にらみで、スキップしてこちらに向かったことは非常に好感を覚える。菊花賞馬が参戦するのはソングオブウインド以来だが、そのソングオブウインドは最悪の状態でありながら4着に好走した。父ルーラーシップは、2012年の香港クイーンエリザベス2世カップを勝利。調教でシャティンの馬場を走る姿は父を彷彿とさせるもので、父の血がそのまま適性となって現れれば十分勝負となるだろう。

 3番手にはフランスのタリスマニックと、英国のスマートコールを挙げたい。前者はこのレースで相性のいいフランス調教馬。すでに前走のブリーダーズCターフで整地された馬場にも適性を示している。その前走がフロックでなければ好走しないはずはない。後者は今回が初めての2400mだが、移籍前の南アフリカで牡馬相手に芝2000mのG1J&Bメットで現地の最強馬リーガルイーグルに3馬身半で勝利している。行われたケニルワース競馬場は欧州よりは香港の馬場に近い。

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