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J.オブライエン厩舎のステートオブレスト、審議対象も豪G1コックスプレート制覇

2021年10月24日 09:11

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 今年で101回目の豪G1コックスプレート(3歳以上、芝2040m)が現地23日にムーニーバレー競馬場で行われ、アイルランドから遠征した4番人気のステートオブレストが道中6番手から馬群の中を進出。内ラチから3、4頭分離れて最終コーナーを回り、直線の接戦を0.1馬身差で制した。

 アナモー(1番人気タイ)が勝ち馬の背後から内を突いて激しく抵抗するも2着、もう1頭の1番人気ベリーエレガントは最後方から外を回ってさらに1馬身差の3着に終わった。昨シーズン終盤から前売り1番人気を守ってきたザーキは、感冒のためレース当日に出走を取り消している。

 J.オブライエン調教師が管理するステートオブレストは前走でアメリカに遠征し、G1サラトガダービーで重賞初制覇。それから2か月半で今度は地球の裏側へ飛び、見事にG1連勝とした。同馬は現地で4歳表記だが、北半球産のため実際の馬齢は3歳秋に相当する。南半球産で3歳春のアナモーとは7kgの斤量差があった。

 なお、直線でステートオブレストがアナモーに接触した件について、アナモー陣営からレース後に異議申し立てが行われ、30分近い審議の末に到達順の通り決着した。

 同日付けの豪競馬メディア『racing.com』によると、ステートオブレストのJ.アレン騎手は「(最終コーナーで)隙間ができたから閉まる前に急いで仕掛けたけど少し早すぎた」「でも彼はゴールまで勝負強かった。彼のおかげさ」とパートナーに感謝する一方、審議対象となったため「少し当たったし、自分で勝利を祝う訳にもいかないかな。勝てたことを神に感謝するよ」と喜びを控え目に表現している。

 また、不利を受けたアナモーのC.ウィリアムズ騎手は「オーストラリアで最大の馬齢重量戦だし、アナモーは3歳馬として目を見張るパフォーマンスだった。彼は負けても非常に勇敢だった」「残念ながら我々はトラックで勝つことはできなかった。勝ち馬に接触され、我々には裁決室で覆すだけの根拠もあったが、それでも運がなかった」「それがレースだし、我々は前へ進むさ」と悔しさを滲ませている。