前走のフェブラリーステークスで待望のG1制覇を飾り、若きダート王の名乗りをあげたゴールドドリーム。大レースのたびに勝ち馬が変わるような混とんとした路線に、新時代の到来を告げることができるか、このドバイ遠征は大きなチャレンジとなる。挑戦する以上は勝利が目標となるが、今回はアロゲートが巨大な壁となって眼前にそびえ立つ。まずは4頭出走する日本調教馬の中で最先着を果たすことが、帰国後の主導権争いを制すための条件だ。

そのためにはクリアしなければならない課題がある。3歳のヒヤシンスステークスを快勝してオープン入りした後は、スタート地点がダートの条件で3戦全敗。芝の上にゲートが置かれる東京ダート1600mでしか好走がない。ダートスタートでも兵庫チャンピオンシップ2着、ジャパンダートダービー3着と着順こそ悪くないものの、双方で勝ち馬から5馬身以上の完敗を喫し、チャンピオンズカップでは11着に沈んだ。東京ダート1600mの武蔵野ステークスではレコード決着の2着に好走。1分34秒0の好時計を記録するなど、ワールドカップで日本調教馬の足かせとなるスピードへの対応力は示しているだけに、発馬を決めて、流れに乗っていけるかにかかっている。