ドバイワールドカップ（WC）出走メンバーの中で、メイダンのダートに関しては一番と評していい実績の持ち主だろう。昨年のWCではカリフォルニアクロームにこそ完敗だったものの2着を死守。2015年はUAE2000ギニー2着からアルバスタキヤとUAEダービーを連勝して準3冠を達成している。今季は2月にメイダンのハンデ戦で4か月半ぶりに実戦復帰して2着も、他馬より最低でも4キロ重い60キロの酷量を負担した結果。昨年はWCの前に2戦したが、G3ファイアーブレークステークスで5着、G1アルマクトゥームチャレンジR3では4着に敗れており、直前の結果はあまり気にする必要のないタイプだ。

ただ、UAEダービー後は勝ち鞍がなく、前走まで9連敗を喫している。ダービー後に渡ったアメリカではケンタッキーダービー8着、ベルモントステークス4着と、3冠馬アメリカンファラオに歯が立たず、昨年もアメリカで3戦未勝利に終わった。それでも、9月のG1ウッドワードステークスでは優勝したシャーマンゴーストとアタマ差の接戦を演じている。その相手は先日のペガサスワールドカップでアロゲートから4馬身3/4差2着の強豪だ。一昨年に比べればダートの本場でも通用する力をつけており、ホームともいうべきメイダンに戦いの場を移す今回は、打倒アメリカ勢の筆頭と見て良いのではないか。