COLUMN

コラム

ニュース/コラム

ドバイターフの有力海外騎手・調教師はコチラ!

2017年03月22日 21:52

  • 友だち追加数

 前走のドバイミレニアムSで待望の重賞勝利を飾ったザラック。母は凱旋門賞などを制した歴史的名牝ザルガヴァという良血が中東の地でいよいよ開花した。その母に引き続いてザラックを管理するのは、フランスの誇る名調教師であるA.ドゥロワイエデュプレ調教師。アマチュアの障害騎手を経て、1972年にフランス・ノルマンディーで開業すると、後にアガ・カーン4世殿下と契約。そして、拠点をシャンティイへと移すと、ここから世界中の大レースを次々に制覇。これまでに育てた中には前述のザルカヴァのほか、ダラカニ、ダリヤカナ、アメリケーンといった名馬が多く、また一昨年にはドルニヤがドバイシーマクラシックを制しているように、フランス以外での国際舞台、それも平地馬場で実績を残している。

 騎乗するクリストフ・スミヨン騎手は日本でもお馴染み。97年にデビューするやいなや頭角を現し、01年にプールデッセデプーラン(仏2000ギニー)でG1初制覇。凱旋門賞も2度制覇しているほか、フランスの主要G1はすべて勝利している。ドバイでの開催にもここ10年余りは毎年のように参戦しており、主にモハメド・ビン・カリファ殿下の所有馬に騎乗し、毎年メイダン競馬場の上位ランクに食い込んでいる。昨年はアルマンゾルとのコンビで英・愛のチャンピオンステークスなどを勝利した。

 ムタケイエフを管理するウィリアム・ハガス調教師は、イギリス・ニューマーケットに拠点を置く。60年生まれで、成人前はクリケットの選手を目指していましたが、後に馬の世界に飛び込むと、ジョン・ウィンター調教師、マーク・プレスコット調教師のもとで師事を受けた。96年に管理するシャーミットで英ダービーを制覇し、開業して10年待たずにダービートレーナーの栄誉を手にした。夫人は伝説の名騎手レスター・ピゴット氏の息女。近年はロイヤルトレーナーのひとりとして英国王室の所有馬を管理するほか、本馬やエクリプスSを勝利したムカドラムのように、ハムダン殿下の馬を預かることが多い。

 昨年11月にハムダン殿下のエース騎手だったポール・ハナガン騎手が契約を解消すると、変わって契約を結ばれたのがジム・クロウリー騎手。元々はアマチュアの平地騎手からスタートし、プロとしては障害騎手としてキャリアを積んだ後、徐々に平地でも頭角を現すと、昨シーズンは一気に英国の平地リーディングタイトルを奪取するに至った。特に9月に挙げた46勝は英国における月間最多勝記録で、英国において今もっとも注目される騎手のひとりである。

 リブチェスターを送り込むリチャード・フェイヒー調教師は、騎手として10年ほど経験を積んだのちに、93年から調教師に転身。2002年に挙げたロイヤルアスコットでの初勝利を皮切りに、北ヨークシャーのモルトンに自分の厩舎を構えると、08年には年間100勝に到達するなど、徐々に上昇気流へと乗っていく。初平地G1は10年のウートンバセットによるフランス・ジャンリュックラガルデール賞で、15年には英国記録に並ぶ年間235勝を挙げ、収得賞金でも2位となった。英国に限らず、フランス、アイルランド、カナダなどでも大タイトルを手にしている国際派調教師である。

 リブチェスターに騎乗のウィリアム・ビュイックはノルウェー出身で、父が北欧の名騎手、母が馬術の選手というホースマンの家庭に88年に生を受けた。17歳で英国のアンドリュー・ボールディング調教師のもとで見習い騎手としてデビュー。3シーズン目に見習い騎手チャンピオンとなると、翌年にはカナダに遠征し、E.P.テイラーステークスで初G1タイトルを手にする。翌年からは更に高みを目指して、ジョン・ゴスデン厩舎の主戦騎手となると、8月にはアメリカのアーリントンミリオンと、フランスのモルニ賞とで、国をまたいでの2日連続のG1勝利を挙げて、一躍注目を集めるようになる。ここ数年の冬シーズンはドバイで騎乗しており、高いアベレージで成績を残しているほか、プリンスビショップでのドバイワールドカップ制覇など大レースでも活躍している。

【おすすめリンク】