コラム

Column

【ターフ】土屋真光の見解

2018年03月30日 13:02

  • 友だち追加数

 おそらく、目下のブックメーカーのオッズと、実際に日本で発売される際のオッズとは大きく違いができそうだ。ブックメーカーのオッズでは、前哨戦のジェベルハッタで2着となったベンバトルが1番人気で、以下をネオリアリズムヴィブロストレスフリュオースリアルスティールランカスターボンバーで分け合うような様相だ。しかし、日本では、まずドバイターフの過去2年の実績からリアルスティールヴィブロス、そして昨年の香港クイーンエリザベス2世Cを勝利したときと同じジョアン・モレイラ騎手を配したネオリアリズムの三つ巴の人気となるのではないだろうか。

 レーティングで見ると、最高が119のネオリアリズムで、最低がプロミシングランの109。この2頭以外は全て112から117に収まっているという大混戦だ。

 ネオリアリズムははたしてここまで評価していいのか。もちろん、昨年の香港の2つの2000mのG1で1着と3着という点は評価できる。さらに、昨年のこのレースでヴィブロスを見事な騎乗によって勝利に導いたモレイラ騎手というのは+アルファ以上の要素であることは間違いない。しかし、モレイラ騎手とて万能ではない。ネオリアリズムの重賞3勝はいずれもコーナー4回でツーターンの競馬。しかも、札幌記念も香港のQE2カップもある意味出し抜けを食らわせるような競馬であった。中山記念のような競馬をしても、メイダンの直線はこの馬には長いと考える。

 ではヴィブロスはどうか。もともと小柄な牝馬であったのが、昨年の中山記念で424kg、ドバイターフを勝利して帰国初戦の府中牝馬Sが434kg、前走の中山記念が436kgだった。確かに、体高も明らかに増え、つまり太めではなく純粋な成長ではあると思えるが、その成長に馬自身や関わる人間たちが対応しきれていないのではないかと疑っている。それというのも、前2走のヴィブロスについて、勝負どころで反応が悪いというか、体の使い方をもてあましているように感じられるのだ。

 となると、日本勢ではリアルスティールが中心ということになる。休み明けもむしろ不安なし。ただ、昨年の、直前取り消しの一件から、やや慎重になりすぎているきらいがある点、そしてジョッキーを巡るドタバタが直前にあったのは、あまり印象がよくない。さらに、このレースの傾向として、前年の10月以来のぶっつけというのは、これまでの勝ち馬にはいないのもマイナスだ。

 そこで、日本のオッズでも人気を落とすなら、敢えてベンバトルを1番手としたい。行きたがる気性があり、クロコスミアネオリアリズムといった引っ張る馬がいるのはおあつらえ向き。また、3走前の勝ちタイム1分46秒9は秀逸。前走のジェベルハッタは終始外を回り、内を掬ったブレアハウスにうまく出し抜けられた格好だった。今回は5番枠で外を回らされる不安は少ない。縦長の展開になればさらにこの馬に有利となるはずだ。

 2番手には、前哨戦ジェベルハッタを勝ったブレアハウス。そのジェベルハッタは、内でじわじわと押し上げて、勝負どころで一気に抜け出した。ドバイターフは一瞬の爆発力が問われることがしばしばあり、そういった点では、この馬が前走で見せた抜け出す際の脚はまさにそれ。大外15番枠でなく、せめて真ん中から内ならば1番手としたかったほどだ。鞍上はこのコースで抜群の成績を残しているウィリアム・ビュイック騎手。昨年も距離がベストといえないリブチェスターを3着に持ってきた。

 3番手にはフランスのトレスフリュオース。1800mは今回が初出走という点は、昨年3着のリブチェスターも同様だった。デビューから4連勝でG3のポールドムサ賞を勝利しており、その際の勝ちタイムが1分37秒6だった。整地された馬場でフィットする可能性が高く、昨年2着のエシェム同様に地元でオールウェザー戦を使ってきた点も好感が持てる。

 そして、4番手にリアルスティールモナークスグレンの2頭。モナークスグレンリアルスティール同様に昨年10月以来のレースだった点がマイナスで、10月のG3ダーレークラブステークスはニューマーケットの芝1800mで1分48秒5の好タイムだった。

ページトップへ