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【ドバイゴールデンシャヒーン】栗山求氏による血統傾向と有力馬分析!

2019年03月27日 15:00

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 過去10年間の成績を見ると、2010年から14年まではオールウェザー、09年と15年以降はダートで行われている。つまり、オールウェザーとダートの開催は半々の5回ずつとなっている。

 オールウェザー時代の連対馬10頭のうち、アメリカ調教馬はわずか2頭だけだった。一方、ダートで行われた年の連対馬10頭中、アメリカ調教馬は8頭を数える。ダート短距離はアメリカ調教馬が他国の追随を許さず圧倒的な強さを誇る。今年もアメリカ調教馬から狙い馬を探し、アメリカ調教馬に流す馬券が良さそうだ。

 相性のいい血は、デピュティミニスター、ダンジグ、ミスタープロスペクター。馬力型のスピード血統は合う。17、18年とこのレースを連覇したマインドユアビスケッツは、日本で種牡馬入りしたため今年は出走しない。

 昨年2着のエックスワイジェット(セ7歳)は今年も登録している。16、18年に続いて3回目の挑戦となる。過去2回はいずれも2着。昨年は2番手追走から直線で早めに抜け出し、ほぼ勝利を手中に収めたかに見えたが、最後方から飛んできたマインドユアビスケッツにわずかアタマ差交わされた。7歳といってもセン馬であり、休んでいた期間も長いので、まだ衰えはないだろう。

 父カンサロスは2歳時に3戦全勝の成績で引退したストームキャット系の快速馬。母の父ロストソルジャーはこのレースと相性のいいダンジグ系に属している。年明けに2戦して臨むのは昨年と一緒で、昨年は1、1着だったが、今年は4、1着。1月に出走したガルフストリームパークの条件戦(ダート6ハロン)は、昨年1着で今年は4着。しかし、7か月の休み明けでスタートから激しい先行争いを演じたことを考えれば悪くないレースぶりだった。過去2戦2連対とメイダン適性が高いので軽く見ないほうが良さそうだ。

  ロイエイチが連覇しているブリーダーズCスプリントで、17年2着、18年3着だったのがアメリカ調教馬インペリアルヒント(牡6歳)。ドバイ遠征は今回が初めてとなる。昨年6~9月にG2→G1→G1と3連勝。ブリーダーズCスプリントは本馬が1番人気だった。

 父インペリアリズムはサンヴィセンテステークス(米G2・ダート7ハロン)、サンラファエルステークス(米G2・ダート8ハロン)などを勝ち、ケンタッキーダービー(米G1・ダート10ハロン)は3着だった。ラングフールを経てダンジグにさかのぼる父系に属している。母の父ラヒントの父系はウッドマンを経てミスタープロスペクターにさかのぼる。パワーとスピードを感じさせる典型的なアメリカンタイプのスプリント血統で、このレースにもフィットする可能性が高い。

 前走タンパベイダウンズで行われたダート6ハロンの条件戦では、2番手を追走したものの直線で垂れてしまい、差し馬にも交わされて3着。他馬よりも斤量が重かったこと、レース間隔が空いていたことを考慮してもだらしない敗戦だった。能力はあるので、立て直して調子が上がっていれば。

 プロミシズフルフィルド(牡4歳)はアメリカ調教馬で、昨年のブリーダーズCスプリントで4着。当レースに出走を予定しているロイエイチ(1着)、インペリアルヒント(3着)に先着を許している。3歳3月にファウンテンオブユースステークス(米G2・ダート8.5ハロン)を勝つなど、もともとは中距離を走っていたが、スプリント路線に矛先を向けてからブレイク。昨年7~10月にG3→G1→G2と重賞を3連勝した。まだ4歳なので伸びしろはある。

 父シャックルフォードはストームキャット系で、現役時代に米3冠のひとつプリークネスステークス(G1・ダート9.5ハロン)など3つのG1を制覇した。母の父マーケトリーはミスタープロスペクター系で、本馬はミスタープロスペクター5×4のクロスを持つ。豊かなスピードと高いポテンシャルを感じさせる配合だ。今回は昨年11月以来のレースとなる。調整がうまく行けば4歳馬の成長力がモノをいうシーンがあるかもしれない。

 日本馬マテラスカイ(牡5歳)は昨年のこのレースでは5着。準オープンを勝ったばかりだったので大健闘といえる。帰国後、プロキオンステークス(G3・ダート1400m)で1分20秒3というJRAレコードを樹立した。自分のレースができれば素晴らしいパフォーマンスを披露する。日本を代表するダートスプリンターであるのは間違いなく、あとは調子と相手関係。父スパイツタウンは米種牡馬ランキング2位の経験もある一流種牡馬で、日本では他にモズスーパーフレア、リエノテソーロ、ドスライスなどの活躍馬が出ている。勝つまではともかくアメリカ勢の一角を崩す可能性は秘めている。

【栗山求の最終見解】

 エックスワイジェットは過去2回走っていずれも2着。メイダン適性の高さは侮れない。一発があるとすればプロミシズフルフィルド。4歳馬で未知の部分が大きいが、それだけに大きく変わる可能性を秘めている。インペリアルヒントは調子が戻っていればという条件付き。今年もアメリカ調教馬の層は厚い。

 ドバイ調教馬のドラフテッド(セ5歳)はこのレースと相性のいいデピュティミニスター系。アメリカ産馬でもあり血統的には評価できるものの、メイダンのダート1200mで何度走っても1分11秒台半ばがベストタイムでは時計的に足りないと思われる。それならばマテラスカイのほうが有望だ。

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