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【世界の馬主紹介 Vol.10】レッダムレーシング

2019年05月29日 15:00

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ジョン・ポールとジラのレッダム夫妻による馬主組織。アメリカを拠点とする。

ジョン・ポールはカナダ出身で1955年7月28日生まれ。カリフォルニア州立大学で教授として哲学を教えていたこともある。高校時代の友人の薦めで最初はスタンダードブレッドによる繋駕速歩競走に興味を持ち馬主となったが、1980年代後半にはサラブレッドを持ち始めた。

ポールは1990年代に不動産担保ローン会社ダイテックで成功を収め、この会社を売却した後、現在もCEOを務めるキャッシュコールというローン会社を立ち上げた。キャッシュコールは現在もG1ロスアラミトスフューチュリティのスポンサーを務めるほか、現在のG2ロイヤルヒロインステークスも2006年から3年間スポンサードし、キャッシュコールマイル(当時G3)という名前だった2006年には日本のダンスインザムードが勝った。

最初のG1勝ちはスウェプトオーヴァーボードで勝った2001年のG1エンシェントタイトルBCH。2003年には共有馬テンモーストウォンテッドでG1トラヴァーズステークス、2004年には直前に75%の権利を購買したウィルコでG1ブリーダーズカップジュベナイル、2006年にはレッドロックスでG1ブリーダーズターフに勝つなど大レースでもその勝負服を頻繁に見かけるようになった。

その後、2013年にはアイルハヴアナザーでG1ケンタッキーダービーとG1プリークネスステークスの米2冠を制覇(ほかにG1サンタアニタダービーも勝利)。さらにその3年後にはナイキストで同じくG1ケンタッキーダービーに優勝。ナイキストはこのほかにもG1BCジュベナイル、G1フロリダダービー、G1フロントランナーステークス、G1デルマーフューチュリティも制した。所有馬の多くはアイルハヴアナザーとナイキストを管理したダグ・オニール調教師が調教にあたる。

近年のG1勝ち
2018年:
スティーブンフォスターH(アメリカ):パヴェル

2016年:
ケンタッキーダービー(アメリカ):ナイキスト
フロリダダービー(アメリカ):ナイキスト

文:秋山 響(TPC)