米G1ビングクロスビーステークス（3歳以上、ダート6ハロン）が現地29日にデルマー競馬場で行われ、中団追走の3番人気ザチョーズンヴロンが馬群の中を進出すると、迎えた直線では3頭一戦の叩き合いをアタマ差で制した。

　中団の内ラチ沿いにつけていたザチョーズンヴロンは第3コーナーで前方から下がってきた馬に不利を受けるも、外に切り替えて回避するとロスを最小限に防いで直線へ。自身の前後から外を回った4番人気アナーキスト、2年前の覇者で1番人気のドクターシーヴェルを抑え込んだ。

　2着のアナーキスト、3着のドクターシーヴェルもアタマ差での決着となり、前走でG2トリプルベンドステークス勝ちの2番人気スピリットオブマキーナは、第3コーナーで玉突き的に受けた不利が大きく最下位の12着に終わった。

　ザチョーズンヴロンはヴロンスキー（父ダンチヒ）産駒の5歳セン馬でG1初制覇。重賞は2021年6月のG3アファームドステークス以来となる3勝目だが、昨年8月末のG2パットオブライエンステークス（5着）以降はブラックタイプのステークスに専念し、今回まで8連勝と力をつけていた。