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豪RVが大胆な競馬改革案、F1GPのようなレース中の無線交信も

2023年08月09日 12:49

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 豪レーシングヴィクトリア(RV)が大胆なレース改革案を企画し、早ければ年内に実行に移す可能性がある。地元メディアの『racenet.com.au』がRV内部で秘密裏に行われていた議論を7月末にスクープし、連日のように続報している。

『racenet.com.au』はRV内部で「極秘事項」として扱われていた改革案について現地7月27日から関係者の反応も交えて続報。反響を受ける形となったRVのA.ジョーンズCEOが現地8月8日になって口を開いた。

 いくつかある改革案の中で話題を呼んでいる物の中には、ジョッキーに無線機能のついたイヤホンを装着させ、レース中に調教師との交信を可能にすることや、ムチを使用しないか大きく制限するレースを年内の夏季開催で試験運用するという案がある。

 これらについて豪競馬メディア『racing.com』のインタビューを受けたジョーンズCEOは各種提案について認めるとともに、今後も実現の道を探っていく意思があることを明かした。

 インタビューの中でジョーンズCEOは、無線交信に関してファン目線のアイデアであることを強調。F1レースでは競走馬と似たような重量のレーシングカーが、競走馬より5倍も速い時速300㎞で走行しながら、ピットクルーと常時交信している例を挙げ、競馬にも応用できるのではないかとしている。

 一方でジョーンズCEOは実現に向けてテスト期間が必要なことも認めており、単騎での騎乗から調教、そして実戦形式でのトライアルという段階を踏む必要があると語っている。

 また、ジョーンズCEOはノーステッキでのサマーシリーズがムーニーバレー競馬場で開催されるという案について具体的な回答を避けたものの、コンセプトそのものは否定していない。同CEOは今後20年の競馬においてもムチは存在しているかもしれないが、それに賭けなければならないなら、自身はムチが存在しない方に賭けると将来を占っている。