前哨戦のジョッキークラブカップを制した勢いでG1初制覇を狙う。その一戦は400mの5分割ラップが26秒44－24秒56－23秒70－23秒15－23秒07と、ゴールまで加速し続ける流れを9頭立ての7番手で追走。後ろからデザインズオンロームが早めに進出を始めた一方、シークレットウェポンは3コーナーで最後方まで下がる格好になったが、経済コースをキープして直線に入ると徐々に外へ切り替え、大外で失速するデザインズオンロームを尻目に1馬身半抜け出した。加速する流れを後方待機から直線一気に踏み上げた内容は、天皇賞・秋でモーリスに食い下がったステファノスらに通じるものがある。

シークレットウェポンにとって前走が6歳にして初の国際タイトルと、実績不足は否めないが、そもそも重賞戦線に顔を出すようになったのが年明けの2月。シーズンを通じて使い込めたのも2015/2016シーズンが初めてのことで、ここに来てようやく軌道に乗ってきた印象だ。ジョッキークラブカップの勝ち時計2分00秒92はレース史上2位、昨年の香港カップなら3着に相当する好タイムでもあり、晩成の血が騒ぎはじめたのであれば不気味な存在となる。