香港カップ

Hong Kong Cup

2016/12/11(日)17時30分発走 ※発走日時は日本時間

シャティン競馬場

見どころ

見どころ

日本勢の優位揺るがず、焦点はモーリスとエイシンヒカリの首位争い

昨年の4頭を上回り、香港カップには過去最多となる5頭の日本馬が参戦。G1馬4頭の豪華な布陣で優勝争いをリードする。その中でも注目は連覇が懸かるエイシンヒカリと、マイルとの2階級制覇を狙うモーリス。お互いに現役最後のレースでもあり、有終の美を飾るのはどちらか、あるいは波乱があるのか、興味の尽きない一戦だ。

レースの鍵を握るのはエイシンヒカリ。昨年に続いて逃げるのは間違いないが、それが圧勝劇を生んだハイペースになるのか、前走の天皇賞・秋のような引きつける形になるのかで、自身に待ち受ける結果だけでなく、戦況そのものが大きく変わる。エイシンヒカリは肉を切らせて骨を断つ形に持ち込んでこそだが、どちらの形になるにせよ、後ろに続くライバルたちの仕掛け所をはじめ、駆け引きは見もの。ひとまずエイシンヒカリには、全馬が脚を余さないハイペースを生み出した上で、逃げ切りなるかのスリリングなゴール前を演出してもらいたいところだ。

モーリスとすれば、結果につながっている天皇賞のようなペースの方がより安心なはずだが、ハイペースの底力勝負でどれほどのパフォーマンスを発揮してくれるのかも見てみたい。マイル育ちだけにスタミナ切れを起こすリスクを捨て切れない一方で、全能力を引き出されてとてつもない内容を残す可能性もある。いずれにせよ、怪物の全力を見られれば、結果の如何にかかわらず競馬ファンは大満足なのではないか。

2強ムードに割って入るか、まとめて負かす可能性を最も秘めているのはラブリーデイだろう。築き上げてきた実績は真っ向勝負も可能にする堂々たるもの。前走の天皇賞・秋はエイシンヒカリの逃げを警戒しすぎたか、2番手追走が裏目に出てしまった感があり、一度崩れた程度で大きく割り引くのは尚早だ。昨年はエイシンヒカリのハイペースに翻弄されたステファノスと、牡馬相手のG1が初めてになるクイーンズリングは、自分の勝ちパターンである末脚のキレを生かせる展開が理想か。

地元勢では昨年3着のブレイジングスピードと4着のデザインズオンローム。今年はエイシンヒカリへのマークを強化して雪辱に燃えており、前哨戦勝ちのシークレットウェポンを含む3頭に上位争いのチャンスがある。