女王が電撃引退のBCディスタフ、1番人気は上がり馬のサイズミックビューティー
2025年10月29日 12:25
日本からアリスヴェリテが参戦するブリーダーズカップディスタフは、昨年の米年度代表馬ソーピードアンナが断然の存在となるはずだった。しかし、スピンスターステークスで4着に敗れた10日後の10月15日、突然の引退が発表されたことによって状況が一変。時を図ったかのようにサイズミックビューティーが浮上してきた。
サイズミックビューティーはアンクルモー産駒の4歳馬で、今年5月のG2サンタマルガリータステークスまでステークス級のレースを経験したことがなかった。そこで5馬身差の圧勝を飾ったサイズミックビューティーは、2カ月後にG1クレメントL.ハーシュステークスも制してBCディスタフの優先出走権を獲得。4月の条件戦から3連勝とし、枠順抽選後の前売りでは1番人気に推されるまでになった。
クレメントL.ハーシュSは半マイル通過46秒63、6ハロン1分10秒32というペースでの逃げ切りだったが、米競馬メディア『bloodhorse.com』はB.バファート調教師のコメントを引用。「流れていたし簡単にリードしていた訳ではない」「彼女は大きな牝馬なんだ。(だから)楽に走っているように見える。でも、実際は速い。彼女は成長し続けている。発展途上だが、これからもっと良化するよ」と3カ月前を振り返っている。
また、同メディアはサイズミックビューティーのライバルとしてナイトロジェンにも注目。同馬は2歳のデビュー2戦目でG1(ナタルマステークス)に挑戦し、3戦目はブリーダーズカップジュベナイルフィリーズターフで3着の実績があるなど、前走まで10戦連続でステークスに出走してきた。
ただ、これまで芝を主戦場としてきたにもかかわらず、M.キャシー調教師によってダートへの大胆な路線転換が図られ、6月には初ダートのG3ワンダーアゲインステークスを17馬身差で大勝。8月に3歳牝馬限定のアラバマステークスでG1初制覇を飾ると、前走はソーピードアンナら古馬が相手のスピンスターSで2着に善戦したことに触れている。
