今年の香港スプリントで1番人気に支持されそうなのがラッキーバブルズだ。分厚い層を誇る地元勢の中にあって日の出の勢い。まだG1のタイトルに手が届いていない身でありながら、ペニアフォビアとエアロヴェロシティという過去2年の覇者に並び、レーティング119で首位につけている。前哨戦のジョッキークラブスプリントでも、並み居るG1ホースを抑えて単勝2.4倍の1番人気に推された。レースでは序盤にやや走りづらそうな面を見せたものの、中団より後ろに構えて直線大外から差し込む型通りの競馬で2着。好位から抜け出した伏兵を半馬身捕らえきれなかったが、3着以下には1馬身以上の着差をつけ、負けて強しの内容を残している。

5月のチェアマンズ・スプリント・プライズでは勝ち馬からクビ差の2着に惜敗。G1未勝利といっても目途は立てている。出遅れながら鮮やかな差し切り勝ちを演じた豪州のシャトークアには脱帽の内容も、地元勢で最先着を果たした上に、今回は天敵も不在ならチャンスだろう。豪州で2戦後に香港へ移籍し、前走まで13戦して4着以下は移籍初戦（5着）と唯一のマイル戦（4着）の2回しかない堅実派。スプリント戦では確実に上位争いを演じており、馬券ファンにとっても頼もしい存在となってくれるに間違いない。