12月10日、シャティン競馬場で行われる香港国際競走。香港競馬を熟知する4人の地元関係者に、各レースの予想を聞きました。
競馬 Fact Check(記者)Woodyさん
星島馬経(記者)Amy Chanさん(以下Amy)
東方日報(記者)Ericさん
香港デイリーニュース(カメラマン)Lo Chun Kitさん(以下Kit)
■香港ヴァーズ
[Woody]
◎ウォームハート
○レーベンスティール
▲ゼッフィーロ
◎はウォームハートです。直近4戦ではG1で2勝・2着1回の実績はメンバーの中でも抜けています。総合力でもメンバー随一。〇はレーベンスティール。9月のG2セントライト記念を勝って以来の実戦ですが状態は良さそう。3歳馬としての伸びしろにも期待です。▲はゼッフィーロ。11月に東京で行われたアルゼンチン共和国杯での優勝が印象的でした。勝ち負けも十分に考えられます。
[Amy]
◎ウエストウインドブローズ
○ウォームハート
▲ゼッフィーロ
ウエストウインドブローズが◎です。複数の国に遠征して良いパフォーマンスを見せています。遠征慣れしているということもあって、香港でも良い結果を出してくれると信じています。〇はウォームハート。ヨーロッパでの実績もさることながら、米国のBCフィリー&メアターフでも2着に好走。3歳牝馬が成長し続けている感じがします。ゼッフィーロが▲。彼は重馬場で勝った実績もあるように香港の重たい馬場があっています。レース前に雨が降って馬場が悪い状態になればチャンスはあります!
[Eric]
◎ゼッフィーロ
○ウエストウインドブローズ
▲レーベンスティール
本命はゼッフィーロ。アルゼンチン共和国杯で重賞を勝って勢いに乗っています。香港に来てからも調子は良さそうですね。ウエストウインドブローズが相手。前走こそ9着と敗れましたがターンブルSの時はロマンチックウォリアーに先着する実力を見せました。鞍上がマクドナルド騎手に代わったことも期待できます。▲はレーベンスティールです。セントライト記念では皐月賞馬のソールオリエンスに1馬身3/4差で勝利。J.モレイラ騎手が引き続き乗るのも楽しみです。
[Kit]
◎ウォームハート
○レーベンスティール
▲ゼッフィーロ
世界トップクラスの3歳牝馬ウォームハートが本命。ヨークシャーオークス、ヴェルメイユ賞とG1を連勝し、実績も十分。2400mがベスト距離というのも強み。〇はレーベンスティール。セントライト記念では皐月賞馬・ソールオリエンスを退けて強い内容で勝利。鞍上にJ.モレイラ騎手を確保したことも強みで、上位争いを期待できます。
■香港マイル
[Woody]
◎ゴールデンシックスティ
○ビューティーエターナル
▲ヴォイッジバブル
言わずと知れた香港競馬界のスーパースター・ゴールデンシックスティが◎です。25勝を誇る彼は2021年に香港マイル優勝。2022年は2着と、過去のこのレースでの実績は十分。2023年はG1を3連勝と絶好調で、ここでも勝ち負けです。〇は今年の香港ダービー3着馬のビューティーエターナル。香港ダービー後は1400~1600mの重賞で3勝を挙げ、実力も増してきました。▲はヴォイッジバブルです。今年の香港ダービーを制して以来、勝ち星がありませんが、巻き返しに期待したいです。
[Amy]
◎ゴールデンシックスティ
○カリフォルニアスパングル
▲エンカウンタード
◎はもちろんゴールデンシックスティ。3度の年度代表馬の座に輝いた彼の実力は強力です。好走は必至と言えるでしょう。〇はカリフォルニアスパングルです。彼の持ち味である先行力は目を見張るものがあります。レースの展開一つで勝利を掴むこともあり得ます。エンカウンタードが▲。輝かしいと言える実績はありませんが、とても優秀な馬です。競馬ファンからは過小評価されがちですが、上位に食い込む可能性はあると思います。
[Eric]
◎ヴォイッジバブル
○ゴールデンシックスティ
▲カイロ
本命はヴォイッジバブル。今春は香港ダービーなど4歳クラシックで2冠を制した実力を持っています。1600mという距離実績もあるので好走を期待できます。ゴールデンシックスティは対抗です。今季(香港競馬では9月から)は一度も使われることなく、体力を消耗していません。間違いなく強いマイラーです。3番手はカイロにしました。この馬は8戦3勝・2着3回、3着1回と安定感は抜群。唯一大敗したUAEダービーはダートだったことから芝のレースでは安定感があります。
[Kit]
◎ナミュール
○ゴールデンシックスティ
▲ソウルラッシュ
◎はナミュールにしました。マイルCSでは鮮やかに差し切って優勝。インパクトのあるレースでした。マイル5勝の実績もあるので、ここでの勝利も期待できます。〇はゴールデンシックスティ。8歳と高齢ですが、年度代表馬に選出されるなど、香港では未だに最も強いマイラーと言えるでしょう。3番手評価はソウルラッシュです。前走のマイルCSではクビ差の2着に健闘。今回も良いコンディションで臨めそうです。
■香港スプリント
[Woody]
◎ウェリントン
○ラッキースワイネス
▲サイトサクセス
◎はウェリントン。昨年の香港スプリントの覇者です。しばらく勝利から遠ざかっていますが、状態の良さから巻き返しは十分に期待できると思います。この秋、4戦目のラッキースワイネスが〇です。直近ではG2ジョッキークラブスプリントを勝利して確実に調子が上がっています。▲はサイトサクセス。10月に行われたG2プレミアムボウルで勝利し、トップ3フィニッシュを目指して熱いトレーニングを続けてきました。3番手評価はこの馬です。
[Amy]
◎ラッキースワイネス
○ウェリントン
▲ビクターザウィナー
◎は昨シーズンのスプリント3冠王のラッキースワイネスです。昨年は不利があって負けましたが、その後はG1を3勝しています。このレースでの実績上位です。昨年の覇者・ウェリントンが〇。2023年は一度も勝っていませんが、それでも前走は3着と好走。チャンスはあると思います。▲はビクターザウィナーです。重賞勝利はありませんが、前走のジョッキークラブスプリントでは堂々の2着。実力を付けてきているので、ここでも期待したいです。
[Eric]
◎ラッキースワイネス
○ビクターザウィナー
▲イソップスフェイブルズ
ラッキースワイネスが本命です。昨年の香港スプリントでは直線で進路を塞がれる不利があったことからの敗戦と理由が明らか。今回は昨年のような事はないと思います。対抗はビクターザウィナー。重賞も勝っていないし日本では知名度もないでしょうが素質のある期待馬です。イソップスフェイブルズが▲。アベイドロンシャン賞、BCターフスプリントとG1で連続3着。穴馬として最適な存在です。
[Kit]
◎ラッキースワイネス
○ウェリントン
▲ビクターザウィナー
ラッキースワイネスが本命です。2023年に入ってからは破竹の勢いで6連勝。短距離3冠スピードシリーズを制覇しました。前走のジョッキークラブスプリントも勝って勢いは止まりません。対抗はウェリントン。昨年の勝ち馬で、その後はパッとしない成績が続いていますが、馬自身の体調も徐々に復調しています。3番手はビクターザウィナー。地元の期待馬です。ティータン騎手からマクドナルド騎手への乗り替わりでさらに期待できます。
■香港カップ
[Woody]
◎ローシャムパーク
○プログノーシス
▲ロマンチックウォリアー
◎は日本のローシャムパーク。現在3連勝中で高いレベルで安定しています。9月に行われたオールカマーでの勝利も見事でした。香港でも十分に通じる力を持っていると思います。〇も日本馬のプログノーシスです。春のQE2Cで2着。近走の天皇賞でも早い時計の中での3着。ここを勝てる十分な可能性を秘めています。▲は地元のロマンチックウォリアー。実績実力はメンバーでも1、2ですが、10月下旬のオーストラリア遠征(コックスプレート)勝利の疲れがまだ残っていると思います。評価を少し下げました。
[Amy]
◎ロマンチックウォリアー
○プログノーシス
▲ストレートアロン
昨年の覇者でもあるロマンチックウォリアーを◎に推します。最近ではオーストラリアのコックスプレートを制するなど、その活躍はワールドレベルです。強い彼の走りを見せて欲しいです。〇は日本のプログノーシスです。彼は香港での出走経験も実績もあるので、それを考慮した上で対抗にしました。▲はストレートアロン。秋に入って徐々にレベルが上がり、前走はG2を勝ちました。順調に成長してG1に挑戦するに値する一頭です。
[Eric]
◎ロマンチックウォリアー
○プログノーシス
▲ヒシイグアス
ロマンチックウォリアーを本命にします。香港ではみんなが知る実力馬です。オーストラリアのコックスプレートを制覇したように2000m(コックスプレートは2040m)は得意な舞台。期待しています。日本のプログノーシスも侮れない存在です。春のQE2で2着に好走したように香港の馬場も問題ありません。5歳になって安定感も出てきました。ヒシイグアスも穴で期待したいです。一昨年の香港Cでは2着。ここ数戦は勝っていませんが、信頼度の高いモレイラ騎手が鞍上なので楽しみです。
[Kit]
◎ロマンチックウォリアー
○プログノーシス
▲ヒシイグアス
やはり本命はロマンチックウォリアー。前走はオーストラリアのコックスプレートを制覇。世界でも通用するレベルの馬です。沙田の2000mはまさにベストディスタンス。レースが楽しみです。〇はプログノーシスです。札幌記念では4馬身差の圧勝。続く天皇賞ではイクイノックスの3着と好走。G1級の能力があります。今年の中山記念を勝っているヒシイグアスが3番手。昨年の宝塚記念で2着、一昨年の香港Cで2着と右回りは走るタイプです。J.モレイラ騎手との再コンビもプラス材料。