アイルランド調教馬は英国で不利? 関係者がハンデキャップに不満
2017年03月02日 10:35
英国で行われる障害戦のハンデキャップ算定が、アイルランド調教馬により厳しい傾向にあると批判の声が上がっている。こうした問題について、英国の上級ハンデキャッパーであるP.スミス氏が真っ向から否定した。
アイルランドの有力オーナーであるギギンズタウンハウス・スタッドのM.オリアリー氏は最も声高に反発している人物の一人で、4月のグランドナショナルから8頭の登録馬を引き揚げている。
しかし、スミス氏は英国競馬統轄機構(BHA)のアイルランド調教馬に対するハンデキャップ算定は「公明正大」であり、この件についてはアイルランドのハンデキャッパーからも何ら意見はないと声明を発表。スミス氏によると、英国とアイルランドのレーティングを平準化する場合、アイルランド調教馬の方がわずかながら高止まりしており、2006年以降の4大フェスティバルにおけるハンデキャップ算定の成功率を調査しても、勝率は英国調教馬の4.8パーセントに対して、アイルランド調教馬は5.2パーセントあるという。
ただ、チェルトナムのパーテンプスファイナルハンデキャップハードルで人気の一角に推されているザパットケリーのD.ラッセル騎手は「彼(のレーティング)は146ポンドになったけど、アイルランドより6ポンドも重い。あり得ないよ。そんな風にハンデキャップを課されてパーテンプスに勝てるなら驚きだね」と士気が上がらず、「平地戦でこんなことはないし、英国馬がアイルランドで(過剰に)ハンデキャップを課されることもないのに」と納得がいかない様子だ。