香港スプリント狙うサーダンスアロット、マイルと迷うも主戦の進言で決断

2018年12月02日 09:55

 香港スプリント(9日)に英国から遠征するサーダンスアロット。香港ジョッキークラブは現地1日、出走に至った背景についてD.エルスワース調教師のコメントとともに広報している。

 間もなく79回目の誕生日を迎えるエルスワース師だが、平地と障害の双方で大きな成功を収めてきたキャリアの晩年に差し掛かってもなお、仕事への情熱が失われることはない。2018年のサーダンスアロットはとにかく堅実だった。ニューマーケットとグッドウッド、ニューベリーでG3とG2を制覇。それと同時に、香港国際競走に限ったことだが、頭を使うべき問題を投げかけた。

 それら重賞3勝は全て1400mで挙げたもので、エルスワース師もそれがサーダンスアロットの最適距離であることを認めざるを得ない。そのため、香港ではスプリントかマイルか、どちらにするかジレンマに陥った。

「香港のことはしばらく考えていたが、7ハロン(1400m)のレースがなかった」というエルスワース師。「最初はマイルに延ばそうと思ったけど、乗り役のジェラルド・モッセと話し合ったんだ」「ジェラルドは香港で経験豊富だし、マイルは厳しいという結論になった。サーダンスアロットには緩まず流れる良馬場の6ハロン(1200m)の方が良さそうということで、スプリントにしたんだ」と選択に至った背景に言及。

「サーダンスアロットは1年を通じてよくやってきたよ。ヘイドックでの凡走は道悪だった。4歳馬で発展途上だし、あと数年は成長してくれるのではないかな。スプリントに出走する唯一の欧州馬だし、やってみようじゃないか」とエルスワース師は前向きだ。