豪レーシングクイーンズランド、中距離路線のレース編成を拡充

2019年12月18日 11:10

 現地17日、レーシングクイーンズランド(RQ)が、オーストラリアの中距離路線のレース編成を拡充させることを発表した。

 RQが最も強調しているのは、馬齢重量戦のG2レースであるQ22(芝2200m)の新装。従来のP.J.オシェアステークスを改名すると同時に、開催場をドゥームベン競馬場からイーグルファーム競馬場へ移し、賞金も総額40万豪ドル(約3000万円)から150万豪ドル(1億1200万円)に引き上げるなど大幅な変更を加えている。

 これに伴いRQでは大レースの開催日程も移動させ、2020年のQ22は従来の5月末から6月6日に繰り下げ。その一方で、G1クイーンズランドダービー出走馬のQ22参戦を可能にするため、こちらを当初発表の6月6日から2週前の5月23日に繰り上げる。また、G1クイーンズランドオークスは当初の発表通り5月30日の開催だが、Q22と同様にドゥームベン競馬場からイーグルファーム競馬場へ変更。G2ブリスベンカップを6月6日に据え置き、Q22との選択肢として補完する。

 RQのB.パーネルCEOは「凱旋門賞や英クイーンエリザベス2世ステークス、ブリーダーズカップが世界中の中距離馬の最終目標として機能しているように、Q22がオーストラリアにおいて同じ役割を満たしてほしい」「新プログラムにより、古馬がADホリンデイルステークスやドゥームベンカップから狙えるように、クラシックの勝ち馬もQ22をターゲットにできる」と豊富を述べている。

 この発表を受け、今年のメルボルンカップを制したヴァウアンドディクレアのD.オブライエン調教師は「ブリスベン(クイーンズランド州)での戦いなくして彼のメルボルンC制覇はないだろう」「分り切ったことをやり直すつもりはない。彼がQ22を走ることもあり得る。150万豪ドルで2200mのレースは彼にぴったりだ」と、クイーンズランド州でのレースからメルボルンCへつなげた今年の臨戦過程を、2020年も踏襲する考えを明言している。