豪州調教の3歳馬ロシアンキャメロット、英ダービー挑戦の可能性も

2020年01月29日 11:59

 豪競馬メディアの『racing.com』は現地28日、昨年のメルボルンカップをヴァウアンドディクレアで制したD.オブライエン調教師が胸に秘める英ダービー挑戦プランについて報じた。

 オブライエン師が期待を寄せるのは北半球生まれのキャメロット産駒ロシアンキャメロットで、ヴァウアンドディクレアの胸を借りながらここまで順調に調教を積んでいる。29日にはジーロン競馬場の第3レースと第4レースの間に2頭でレースコースギャロップを行う予定だ。

 オブライエン厩舎のB.グリーソン助手によると、ロシアンキャメロットの目標はサウスオーストラリアンダービー(5月9日)かクイーンズランドダービー(6月6日)が有力だが、オブライエン師は英ダービー(6月6日)という選択肢も懐に忍ばせたままだという。

 ロシアンキャメロットはマイル戦で復帰し、その後はいずれかのダービーに向けて3歳限定戦線を使われ続ける予定。グリーソン助手はこの北半球産馬が欧州へのチケットを手にするには、豪州国内のレースで極めて強い印象を残す必要があるが、万事順調に進みさえすれば、こうしたプランは既定路線であることを認めている。

「非常に大胆だが、我々はこの馬が英国育ちであるかのようにして備えてきた」「もし彼が今、英国にいるならば、彼は調教師が英ダービーを狙わせるタイプの馬だと思う。3歳馬をあちらへ戻すには求めるものは大きいが、彼は以前に旅したことがある」というグリーソン助手は、プランが実現する可能性は低いながら、今後の成り行きを静かに見守ると話している。

 なお、オブライエン師は過去に管理馬を欧州へ遠征させたことがあり、シャムエクスプレスがロイヤルアスコット開催(2013年キングズスタンドステークス)に出走した。