英国競馬は10月以降も無観客に、BHAは「深刻な脅威」と減収を憂慮
2020年09月23日 13:16
英国のボリス・ジョンソン首相は現地22日、新型コロナウイルスが再び感染拡大の傾向にある状況を受け、10月1日から予定されていたスポーツイベントの無観客期間を延長すると発表した。
同首相によると新たな制限期間は「おそらく6か月」に及ぶことになり、英国競馬統括機構(BHA)は有観客開催の延期に憂慮を表明。声明文に「スポーツイベントの客入れ再開が遅れることは競馬産業や生活の拠り所とする関係者にとって大きな打撃」と記し、公衆衛生への取り組みや試験的なイベントの実施、それらによって得られた知見からスポーツイベントの再開決定が下されることを心待ちにしているとしている。
また「こうした努力にもかかわらず、我々の業界は今や深刻な脅威に直面している」「我々は国内で2番目に多い観客を迎えるスポーツだ。各競馬場で時間を過ごす数百万人の観客がいなければ、多くの人々の職が危機に瀕し、彼らが関係するビジネスも同様である」と強調している。
BHAは各省庁の大臣たちと定期的に会合を持ち、困難な状況下での強力なサポートに感謝した上で、競馬場が2億5000万から3億ポンドの減収に直面し、それによって陥る賞金減額は競馬産業の従事者や馬主に影響を及ぼすと政府に伝えてきたと説明。今後も経済的影響に関する調査を進めつつ、政府と連携してコミュニティの財政支援に向けて行動するとしている。