豪G1メルボルンC、年度代表馬ベリーエレガントが現役最強を証明

2021年11月03日 11:39

 豪州競馬の祭典、G1メルボルンカップ(3歳以上、芝3200m)が現地2日にフレミントン競馬場で23頭により争われ、昨季の年度代表馬ベリーエレガントが中団追走から4馬身突き抜ける圧勝劇を演じた。

 1頭取り消したことにより、6番人気のベリーエレガントは当初の19番枠から1つ内の枠からの発馬。J.マクドナルド騎手がゲートを出るや内へ切り込んで中団を確保し、向正面では好位勢の後ろに位置を上げる。そのまま直前のスパニッシュミッション(2番人気)をマークして直線に入ると持ったままの手応えで抜き去り、2番手から最終コーナーで先頭に立った1番人気インセンティヴァイズを残り300mで捕らえて勝負を決めた。

 2着にインセンティヴァイズが粘り込み、さらに0.4馬身差の3着にスパニッシュミッションが入線。上位3着までをハンデ57kgの実力馬が占め、昨年の優勝馬でトップハンデ58kgのトワイライトペイメント(4番人気)は11着に敗れた。

 この勝利でベリーエレガントは通算10度目のG1制覇。同馬を管理するC.ウォーラー調教師とマクドナルド騎手はともにメルボルンC初勝利としている。

 同日付けの豪競馬メディア『racing.com』によると、マクドナルド騎手は「これが全てさ」「騎乗して勝つことを夢見てきたレースがこれなんだ」と歓喜。シドニーの自宅でテレビ観戦となったウォーラー師の「彼女がゴールした時は非常に感動的だった」「懸命に働いてくれているスタッフたちと分かち合いたかったが、家族と観戦してとても特別なことになったよ」という喜びのコメントも紹介している。

 なお、コーフィールドカップとの「カップス・ダブル」を逃す結果となったインセンティヴァイズは、レース後の検査で左前肢に腫れが見つかり、今後数日は経過観察の見込み。また、D.オリヴァー騎手(デルフィ=7着)とD.ホランド騎手(トラリーローズ=9着)は不注意騎乗により騎乗停止処分を受けている。