G1豪ギニー、モーリス産駒ヒトツが最内キープで快勝

2022年03月06日 11:03

 G1オーストラリアンギニー(3歳、芝1600m)が現地5日にフレミントン競馬場で15頭により争われ、5番人気のモーリス産駒ヒトツが中団のラチ沿いで流れに乗ると、迎えた直線も目の前に開けたスペースからスムーズに末脚を伸ばし、先団から粘り込む8番人気ライトセイバーを差し切った(0.4馬身差)。

 最内枠のヒトツは発馬こそ決して速くなかったが、鞍上に気合いをつけられてすぐにポジションを回復。ラチ沿いで脚を溜めながら無理なく直線に入ると逃げ馬の内から末脚を伸ばし、自身の直前から逃げ馬の外に持ち出されたライトセイバーをねじ伏せるように差し切った。

 さらに0.75馬身差の3着に紅一点のボンズアパーラ(10番人気タイ)が追い込み、1番人気のディープインパクト産駒プロフォンドは4、5番手で終始馬群の外を回らされるロスが大きく13着に大敗。ヒトツの他に2頭出走したモーリス産駒は、モーリスズミダッドが9番人気で8着、シャープレスポンスは12番人気で9着に終わっている。

 C.マー&D.ユースタス調教師が共同管理するヒトツは、前走のヴィクトリアダービーからG1連勝で2度目の重賞制覇。レーシングヴィクトリア(RV)の公式ツイッターは、ヴィクトリアダービーから直行で豪ギニーを制した史上初の快挙と伝えている。

 また、同日付けの豪競馬メディア『racing.com』によると、ヒトツを勝利に導いたJ.アレン騎手は「彼は馬場に少々苦労していた。明らかにトップ(コンディション)の馬場の方がいいと思うけど、彼のタフネスがゴールにたどりつかせたし、他の馬より最後まで余力があったよ」と能力を絶賛している。なお、今後のヒトツについてユースタス師は、雨の影響を受けそうなシドニー地区のG1ではなく、オールスターマイル(3月19日)にする可能性を示唆した。