プリンスオブウェールズS（G1、芝1990メートル、15日＝アスコット）でダービー馬シャフリヤール（牡4、藤原英）に騎乗するクリスチャン・デムーロ騎手（29）が絶好の手応えをつかんでいる。

　「レーシングポスト」電子版は12日、同騎手の最新のコメントを伝えている。前日11日にニューマーケット（英国）の芝コース（ライムキルン）で最終追い切りに騎乗したC・デムーロは、日曜にパリロンシャン競馬場で取材に応じた。「シャフリヤールに乗りました。強い追い切りではなかったけど、芝の上をいい感じのキャンターで走っていました。ドバイシーマCの時は追い切りに乗っていなくて、レース直前に感触を確かめたのですが、その時と同じように仕上がっていると思います」と状態面の印象を語っている。

　相手関係については「多頭数ではありませんが、前走が強かったロードノースとベイブリッジがいます。私がよく知っているグランドグローリーもいます。彼女の今シーズンは素晴らしいですし、彼女も侮ってはいけないと思います」と語り、シャフリヤールについて「ドバイでは逃げ馬の後ろにつけることができました。彼はダービーもジャパンCもそうですが、ジョッキーの行きたい場所へ行くことができるし、どんなペースにも対応できます」と絶賛している。

　「アスコット競馬場に対応することが課題になりますが、昨日のニューマーケットでは気分よく走っていました。もし遅い流れになったら、それに付き合う必要はありません。私たちのペースで行くことを考えたちと思います。ドバイと同じような展開になれば、ビッグチャンスでしょう」。

　また、ロイヤルアスコット開催最終日のプラチナジュビリーS（G1、芝直線1200メートル、18日）に挑むグレナディアガーズ（牡4、中内田）については「冬に1400メートルのG2（阪神C）を勝たせてもらいましたが、とても前向きな馬ですし、天性のスピードがあります。ニューマーケットでは（追い切りに）騎乗しませんでしたが、彼を見ることができて、素晴らしい仕上がりに見えました。相手はとてもいい馬がそろっていますけど、以前勝ったときと同じようなイメージを持っています」と、こちらも好印象を語っている。

　12日時点でプリンスオブウェールズSには8頭の登録が残っている。大手ブックメーカー「コーラル」社の単勝前売りオッズは、ベイブリッジが2・25倍で1番人気、シャフリヤールが4・0倍の2番人気、ステートオブレストが6・0倍、ロードノースが7・0倍、グランドグローリーが9・0倍、ドバイオナーが11倍、アデイブが15倍、ブルームが26倍となっている。

出典：日刊スポーツ