ネイチャーストリップが圧巻の英G1キングズスタンドS制覇、中3日でグレナディアガーズと対戦か

2022年06月15日 12:15

 豪州から英国のロイヤルアスコット開催に遠征しているネイチャーストリップが、現地14日のキングズスタンドステークス(3歳以上、芝5ハロン)を4馬身1/2差で圧勝。ワールドベストレースホースランキングの短距離カテゴリーで首位の実力を知らしめた。

 2番人気のネイチャーストリップは重心の高い発馬でやや後手を踏むも、抜群のスピードで瞬く間に位置を挽回。16頭が大きく横に広がる道中で中央寄りから先頭勢に並び、残り1ハロン標識の手前からスパートすると、懸命に追われる他馬を尻目に見る見るリードを広げた。

 4番人気のトワイライトコールズが単勝201倍の最低人気アクラムエクスプレスとの2着争いをアタマ差で制し、アメリカから参戦して1番人気に推されたゴールデンパルは煽るように出遅れて流れに乗れないまま最下位の16着に沈んだ。なお、カーデムが枠内で座り込み騎手を乗せないまま発走、モンダメジは枠入りを拒否してそれぞれ除外扱いとなった。

 ネイチャーストリップは3連覇した前走のTJスミスステークスに続く9度目のG1勝ち。豪州調教馬によるキングズスタンドS制覇はショワジール(2003年)、テイクオーバーターゲット(2006年)、ミスアンドレッティ(2007年)、シーニックブラスト(2009年)と合わせて5頭目となった。

 2015年のダイアモンドジュビリーステークス(今年からプラチナジュビリーステークス)にブレイズンボーで挑むも、2着に敗れたC.ウォーラー調教師はロイヤルアスコット開催で記念すべき初勝利。「とてもうれしいよ。我々に英国やアイルランドの馬と対戦する機会はないし、今日はアメリカの馬までいたからとんでもないよ」「はるばる馬を連れてきて世界最高の相手と戦い、そして彼があのように勝ったのだから格別さ」と喜びを語り、ネイチャーストリップの状態次第で日本からグレナディアガーズも参戦予定のプラチナジュビリーS(18日)に出走させる考えを明かしている。