BHAがムチ使用ルールを改定、目に余る違反には勝利のはく奪も

2022年07月13日 11:35

 英国競馬統括機構(BHA)がジョッキーのムチ使用ルールの改定を実施し、その概要が現地12日に公表された。改定ポイントはいくつかあるものの、ルール違反により失格や制裁の対象が増加したのが最も大きな変更点となっている。

 現行のルールでは平地レースで7回、障害レースで8回(1レース当たり)のムチ使用が認められており、ジョッキーがムチを使用する場合は馬の後部(トモ)付近と肩口より下へ逆手にぎり(ムチの先端方向を小指側に出す)で打つことが奨励されている。また、過度に力を込めたり肩越しにムチを振る行為や、勝つにせよ負けるにせよ大勢決した後で不必要に使用してはならない。

 今回の改定では使用回数に変更がない一方、認められているムチの使用回数を4回以上超えるなど「ルールをあからさまかつ目に余る形で軽んじた」場合に失格という制裁が増えた。また、ムチの使用も逆手にぎりのみに限定される。

 新ルールはJ.ゴスデン調教師、障害レースのT.スクダモア騎手やP.J.マクドナルド騎手ら競馬関係者をはじめ、英上院議員や放送関係者、パブリックコメントも考慮する形で諮問された。