超遅咲きの9歳馬ビクターベガス、ニュージーランドG3で浅野一哉騎手を背に重賞初制覇

2022年12月11日 10:30

 ニュージーランドのテラパ競馬場で現地10日にG3ワイカトカップ(芝2400m)が14頭により争われ、ビクターベガス(4番人気タイ)が浅野一哉騎手を背に5馬身差の圧勝を飾った。

 外から3頭目の枠順もあり最後方で第1コーナーに入ったビクターベガスだが、向正面では馬群の内目にコースを取って徐々に進出。第3コーナーからはロスを最小限に防いで一気に位置を上げ、最終コーナーを出ると同時に先頭に立って2着の2番人気ディオニュソスらを寄せつけなかった。

 ビクターベガスはタヴィストック(父モンジュー)産駒の9歳セン馬で重賞初制覇。今回で通算35戦目と年齢の割に使い込まれておらず、昨年11月のG3バルメリーノステークス(4着)で重賞に初挑戦すると、1年後の同じレースでも4着に終わったが、続く前走のG3カウンティーズカップで3着、そして今回が4度目の重賞挑戦だった。

 NZ競馬公式サイトの『loveracing.nz』によると、浅野騎手は「彼が向正面を走っている間は行き場がなくて脱出しなければならなかった」「直線入口で出てしまえば彼は他馬とまるで違った」「彼を馬群の外に置きたかったけど、たくさんの馬が同じことをしていてできなかった」「それでも、馬に力があって問題にならなかった」とレースを振り返っている。