【ドバイWCデー直前】ドバイってどんなところ?

2023年03月25日 16:04

 今日はドバイワールドカップデーの開催日。直前でドウデュースの出走回避が発表されたのは残念だが、昨年の年度代表馬イクイノックスやサウジカップの覇者パンサラッサなど総勢26頭の日本馬がエントリーしており、非常に楽しみなレースになりそうだ。その開催地であるドバイや、競馬が開催されるメイダン競馬場がどんな場所なのかを簡単にレポートしてみたい。

 ドバイはアラブ首長国連邦(UAE)の中心都市で、中東地域の商業や観光業、金融センターとして世界的に知られている。多くの高層ビルが建ち並び、世界一高い建物として知られる「ブルジュ・ハリファ」や世界最大のショッピングモール「ドバイ・モール」、その中にある世界一大きな水族館「ドバイ・アクアリウム」など世界的に有名な施設が多数存在し、市内は近代的で豪華な街並みが広がる。

 そんな華やかなドバイの中心部からは約10キロほど離れたところにドバイワールドカップデーが開催されるメイダン競馬場がある。競馬場も非常に近代的で、巨大なビジョンスクリーンやレストラン、ショップ、ミュージアムなどの設備が完備されている。

 ダートの構成要素は砂が88%、残りは粘土とシルト(沈泥)となっており、砂の跳ね返りが多いのが特徴。実際に取材をしていると関係者から砂の跳ね返りを意味する「キックバックが激しいからね」というフレーズをよく耳にした。競馬場の砂を手に取ってみると確かに重い印象を受け、これが馬の顔に当たるとなるとかなりのダメージを受けることが想像できる。

 メイダン競馬場の開場は2010年のこと。それまでのナドアルシバ競馬場に替わる競馬場として、その隣接地に建てられた。2014年3月まではオールウェザーでレースが行われていたが、以降はオールウェザーをダートコースに改修して再スタートを切って今に至る。

 その間、変化があったのは競馬場だけではない。物価も大きな変動があった。UAEの通貨単位はUAEディルハムであるが、メイダン競馬場開場年の2010年は1UAEディルハムは約22円程度だったのに対し、2023年は約35円と大きく跳ね上がった。

 コロナ禍もあり久々にドバイで取材を行う報道陣からは「ドバイの物価が凄い上がったね」という声をよく聞く。実際、市内のスーパーを物色すると、カップラーメンが4~5UAEディルハム、サンドイッチが10UAEディルハム程度と、日本のそれと比べるとやや高い商品も多く見受けられた。ペットボトル500mlの水、清涼飲料水はそれぞれ2UAEディルハム、3.5UAEディルハム程度とこちらは日本と同水準だった。ちなみにタクシーの初乗りは7UAEディルハム(※タクシー会社によって異なる)で日本に比べて圧倒的に安い。競馬場から市内のホテルまでの約10kmを走っても18UAEディルハム、日本円で約630円という破格の値段だった。

 ここ数年で急成長を遂げたドバイ、物価が急上昇するくらいそれだけ魅力的な都市に変貌を遂げたということを意味するのかもしれない。ドバイワールドカップデーの開催まであと数時間。魅力がたっぷり詰まったドバイの地で手に汗握る熱いレースが繰り広げられることを期待したい。