ハリーエンジェル産駒トムキトゥン、豪3歳G1スプリングチャンピオンSを圧勝

2023年10月29日 08:17

 豪3歳G1スプリングチャンピオンステークス(芝2000m)が現地28日にランドウィック競馬場で12頭により争われ、1番人気のトムキトゥンが中団の内ラチ沿いから最終コーナーで馬群の外に持ち出されると、直線では3.68馬身抜け出して圧勝した。

 最内枠のトムキトゥンは好発から落ち着き十分に中団に収まり、残り600m付近から進出を開始。内に4頭を見ながら直線に突入するとゴールの200m余り手前から抜け出した。6番人気のキャップフェラが後方3番手から2着に続き、さらに0.9馬身差でモーリス産駒のガンバレ(5番人気)が先団から3着に粘り込んでいる。

 ゴドルフィン所有のトムキトゥンはJ.カミングス調教師が管理するハリーエンジェル産駒の牡馬で、8月のG3アップアンドカミングステークスに続く重賞2勝目のG1初制覇。その後は重賞とリステッドで3着以内ながら勝ち切れないレースを続けたが、初の2000mで大きな変わり身を見せた。

 なお、現役時代にスプリンターとして活躍したハリーエンジェルにとっても、これが産駒によるG1初制覇。豪競馬メディア『racing.com』などによると、カミングス師は「彼は非常に面白い馬。スピードのある一族出身だが、ストリートクライの種牡馬のマキャベリアンのインブリードだ」「クラシック向きの面があるし、2500mをこなせそうに見える。ヴィクトリアダービーは由緒あるレースだから一考に値するね」と今後を展望している。