カタールG3アミールトロフィーの日本勢、レベルスロマンスの後塵拝すも大きな存在感

2024年02月18日 10:43

 カタールのアルライヤン競馬場で現地17日にG3アミールトロフィー(4歳以上、芝2400m)が行われ、日本から遠征したゼッフィーロとサトノグランツ、ノースブリッジの3頭が1着のレベルスロマンスには及ばなかったものの、2着から4着まで占拠する快走を披露した。

 レースはスタート直後にノースブリッジがハナに立つ勢いも、G1レース3勝を誇るレベルスロマンスがかわして先頭へ。ノースブリッジは2番手に控え、差なく3番手にサトノグランツが収まって中間点を通過した。

 4番手以降の中団はポイントロンズデールやシムカミルらが固め、連覇を狙う香港のロシアンエンペラーが序盤の後方から押し上げて続く。最後方で向正面に入ったゼッフィーロは内ラチ沿いからロシアンエンペラーの背後に切り替え、最終コーナーが近づくと捲り気味に進出。一気に2番手まで上昇してレベルスロマンスを追撃した。

 加速のついたゼッフィーロは直線入口からレベルスロマンスを捕らえる勢いだったが、残り250m付近で鞍上のJ.モレイラ騎手にステッキを受けると外へ大きくもたれるロス。その間にラチ沿いキープのレベルスロマンスに水を開けられ、最後まで挽回ならず3馬身差の2着に終わった。

 ゼッフィーロから1.75馬身差の3着争いをサトノグランツが制し、ノースブリッジはさらに0.5馬身差の4着まで。ロシアンエンペラーは5着に終わった。

 ゴドルフィンが所有するレベルスロマンスは2022年11月のブリーダーズカップターフ以来となる通算6度目の重賞制覇。昨年は競走中止や出走取消が重なるなど満足に使い込めなかったが、年末にオールウェザーのリステッドで1年1カ月ぶりの白星を挙げ、復調のきっかけをつかんでいた。

 米競馬メディア『thoroughbreddailynews.com』はレース後にW.ビュイック騎手のコメントを紹介。その中で「(レベルスロマンスを逃がすのは)プランAではなかったけど、チャーリー(アップルビー調教師)は10番枠から先行させたがっていた」「彼は先頭で凄くリラックスしていたよ」「BCターフを勝ったのはそれほど前ではないから、ベストの状態に戻ったようだね」と復活の手応えを口にしている。

 なお、アップルビー師はレベルスロマンスの次戦にドバイシーマクラシックを挙げ、その後は夏場のアメリカ遠征が視野にあることを明かしている。