名種牡馬ファストネットロックが引退、世界各国でG1馬を輩出

2024年04月27日 13:26

 世界各国で活躍馬を送り出した名種牡馬ファストネットロックが種牡馬生活を引退することがクールモアオーストラリアから発表された。競馬メディア『Thoroughbred Daily News』が報じている。

 オーストラリア生まれのファストネットロックはデインヒル産駒の22歳。現役時は豪短距離路線で走り、2005年にG1ライトニングステークスとG1オークリープレートを連勝するなど19戦6勝の成績を残した。

 種牡馬としては2012年と2015年に豪リーディングサイアーとなり、アイルランドにもシャトル種牡馬として滞在し、世界各国でステークス勝ち馬193頭(重賞馬122頭、うちG1級を43頭)を輩出した。

 主な産駒はニュージーランドでG1を9勝した名牝アヴァンテージ、豪G1を4勝のモシーン、英オークス馬クオリファイ、英チャンピオンステークス勝ちのファシネイティングロック、米G1ブリーダーズカップジュベナイルフィリーズターフ制覇のピッツァビアンカなど。日本ではメラグラーナとフィアーノロマーノが重賞を勝っている。

 またブルードメアサイアーとしても優秀で、サンタアナレーン、ズーガッチャ、ウォームハート、ロシアンエンペラーらがG1馬となっている。

 クールモアのT.マグニア氏は「ファストネットロックは一生に一度の名馬。彼が連れて行ってくれた素晴らしい旅路に感謝している。彼が長く幸せな引退生活を過ごせることを願う」と語り、今後何世代にもわたってファストネットロックの功績と血統が受け継がれることを楽しみにしていると続けた。