決断!カナダの木村和士騎手が米国に本格進出へ…7月開幕の米西海岸デルマー開催に参戦

2024年06月15日 15:23

 カナダのナンバーワンから「北米のナンバーワン」へ-。カナダ競馬で3年連続最優秀ジョッキーに輝いた日本人の木村和士騎手(24)が今夏に米西海岸、デルマー競馬場の開催に参戦することがわかった。15日、デイリーレーシングフォーム電子版が伝えている。

 木村騎手はカナダ競馬がオフシーズンになる12月末から4月まで2シーズン連続でサンタアニタ競馬場(米西海岸)の冬季開催に参加。北米のトップジョッキーやランフランコ・デットーリ騎手などと腕を競ってきた。今年はG1制覇こそなかったものの、4月にミスターフィスクとのコンビでG3カリフォルニアンSをを制覇。先月は同馬とハリウッドゴールドカップ(G2)を制し、管理する現地の最強トレーナー、ボブ・バファート調教師が絶賛していた。

 現在は3年連続リーディングジョッキーに輝いたウッドバイン競馬場(カナダ)で騎乗中。デルマーの夏季開催は7月20日にスタートする。11月に同地で行われるブリーダーズカップ開催へ向けても貴重な時間になるのは間違いない。木村騎手は「私の競馬人生で新しい経験をしたいと思っています。今がそのときです。新しい場所へ行くときはいつも厳しい仕事になるでしょう。騎乗機会をつかみたい。新しい挑戦です。ブリーダーズカップのいくつかのレースで騎乗依頼を受けられれば、と期待しています。本当に楽しみです」と抱負を語っている。

 デイリーレーシングフォーム電子版は有力調教師の言葉も紹介。バファート師は「彼にはこっち(米国)へ来るように言いました。彼ならいい結果を出せます。とても才能のある騎手だと思います。(参戦は)彼にとってもいいこと。彼はステップアップを望んでいるし、デルマーはそれを実現する時間になる。彼にはトップの騎手になる素質がある」と歓迎。木村騎手が管理馬ゴールドフェニックスでG1を制しているダマト師はフランス出身で米国のトップジョッキーになったファビアン・プラ騎手と比較し、「非常に多彩で、私の見た限りではファビアン・プラにとても似ています。力強く追える騎手で、ダートでも芝でもやれる。ボブ(バファート)の馬でダートの重賞を勝てることを証明している。彼はなんでもできるトップライダーの1人です」と期待を寄せた。

 木村騎手は昨年のマンダリンヒーロー、今年のテーオーパスワードでケンタッキーダービーに2年連続参戦している。日本人で初めて北米の年度表彰「エクリプス賞」(最優秀見習い騎手部門)を受賞し、世界が注目してきた日本人ジョッキー。いよいよ、米国競馬に本格進出するときがやってきた。

出典:日刊スポーツ