米ダート戦線に新星、重賞初挑戦のアーサーズライドがG1ホイットニーSで圧逃

2024年08月04日 15:10

 米G1ホイットニーステークス(4歳以上、ダート9ハロン)が現地3日にサラトガ競馬場で行われ、外枠から果敢にハナを切った3番人気のアーサーズライドが、ペースを緩めず飛ばすと後続に2馬身1/4差をつけて完勝した。

 外から2番目の9番枠から五分の発馬を決めたアーサーズライドは、鞍上のJ.アルバラード騎手に促されて第2コーナーで先頭に立ち、1馬身少々のリードを保って軽快に飛ばす。第3コーナーからピッチを上げると好位勢は苦しくなり、直線入口では3馬身から4馬身のリード。最後は後方から追い込むクルーピも寄せつけずゴールした。

 さらにクビ差の3着に中団から8番人気のポストタイムが続き、1番人気のナショナルトレジャーは勝ち馬から3馬身余りの3番手で半マイル地点を通過するも、直線入口から失速して6着に敗れた。

 アーサーズライドはW.モット調教師が管理するタピット産駒の4歳牡馬で今回が重賞初挑戦。2023年の2月にデビュー3戦目で初勝利を挙げるも、その後は今年3月まで休養した。しかし、復帰戦を7馬身半差、前走も12馬身3/4差で逃げ切るなど条件戦で力の差を見せて今回につなげていた。

 ニューヨーク競馬協会(NYRA)の公式サイトによると、モット師は先手を打って勝利に導いたアルバラード騎手の判断を「非常に良かった。ただギャロップしているように見えた」と称賛。モット師自身は雨の影響を受ける馬場状態を事前に確認し、ナショナルトレジャーが逃げてアーサーズライドは3番手付近からのレースになると考えていたという。

 なお、アーサーズライドを所有するグラスマンレーシングのK.グラスマン氏は、次戦がジョッキークラブゴールドカップ(91日)になることを明言。また、完敗の形になったナショナルトレジャーのF.プラ騎手は馬場状態を敗因に挙げている。