2歳王者フィアースネス、米G1トラヴァーズSでKYダービー惨敗の悪夢を払しょく

2024年08月25日 14:18

 「真夏のダービー」こと米G1トラヴァーズステークス(3歳、ダート10ハロン)が現地24日にサラトガ競馬場で行われ、4番手追走から最終コーナーで先頭に並んだ3番人気のフィアースネスが、2番人気のケンタッキーオークス馬ソーピードアンナの猛追をアタマ差振り切った。

 大外8番枠のフィアースネスは五分の発馬から4番手の揉まれない位置で流れに乗り、内3番手のソーピードアンナを向正面でかわす。先行する4番人気ドーノックら2頭に第3コーナーから並び掛けると、それらをねじ伏せるようにして先頭に立ち、直線入口から2馬身ほどのリードを開いた。

 しかし、ソーピードアンナが逃げ馬の後ろからフィアースネスの外に切り替えて猛追。直線半ばから一完歩ずつ詰め寄り、最後は差し切る勢いで迫る一方、フィアースネスが一杯にしのぎ切った。1番人気のシエラレオーネは道中6番手から直線入口で3番手に上がったものの、そこから伸び切れずさらに1馬身3/4差の3着に敗れた。

 T.プレッチャー調教師が管理するシティオブライト(父クオリティロード)産駒のフィアースネスは、昨年11月のブリーダーズカップジュベナイル、今年3月のフロリダダービーに続く3度目のG1制覇(重賞4勝目)。1番人気で15着に大敗したケンタッキーダービーの雪辱を「真夏のダービー」で果たした。

 ニューヨーク競馬協会(NYRA)の公式サイトによると、プレッチャー師はフィアースネスをBCクラシックに向けて調整していくとのこと。また、1962年以降に挑戦した5頭目の牝馬にして、最高の2着に善戦したソーピードアンナのK.マクピーク調教師は、9月のG1コティリオンステークスからBCディスタフを目指すとコメントしている。