現地31日、総賞金310万ドル（約4億5000万円）の米G3ナッシュビルダービー（芝10.5ハロン）がケンタッキーダウンズ競馬場で行われ、英国から遠征したL.デットーリ騎乗のベラムジャスタムが勝利した。

　序盤は後方だったベラムジャスタムだが、向こう正面で内からするするとポジションを上げていき5番手まで浮上。最後の直線入り口では2番手からスパートしてすぐに先頭に立ち、そのまま米G1サラトガダービー勝ち馬カーソンズランに2馬身1/4差をつけて押し切った。

　A.ボールディング厩舎のベラムジャスタムはシーザスターズ産駒。6月のG1英ダービーでは7着に終わり、その後も英G3で3着、2着と勝ち切れていなかったが、初の米国遠征で高額賞金レースをものにした。

　米競馬メディア『bloodhorse.com』によると、このレースのために今回初めて欧州馬の勧誘に関与した国際競馬事務局（IRB）のA.ボーモント氏は、その欧州馬の歴史的勝利に大興奮。「欧州馬がここで成功したという事実は大きい。口コミは人を集めるのに最高の方法だ」と語り、今後も欧州馬の参戦を促す意向を示した。

　また勝ち馬のオーナー関係者も「英国内にもたくさんの選択肢があるが、このレースは素晴らしいチャンスに見えた」と、欧州馬の新たな選択肢を歓迎していた。