超高額で取引も尻すぼみのストームボーイ、豪3歳G3サンドメニコSで再生の一歩

2024年09月05日 11:41

 現地8月31日、豪ローズヒルガーデンズ競馬場でG3サンドメニコステークス(3歳、芝1100m)が行われ、昨シーズン後半に超高額取引で話題を呼んだストームボーイが仕掛けられてハナに立つと、離れず追走する3番人気メイフェアを余力十分に突き放して完勝した(2.89馬身差)。

 さらに0.43馬身差の3着争いは、最後方の7番手から追い込むトロピカス(4番人気)が、勝ち馬と1番人気を分け合うギャツビーズを際どく差し切った。

 G.ウォーターハウス&A.ボット調教師が管理するジャスティファイ産駒のストームボーイは、1月のマジックミリオンズ2歳クラシック優勝後にクールモアが前オーナーグループから超高額で購入。3月にはG2スカイラインステークスを制したが、大目標のゴールデンスリッパーステークスで3着に敗れるなど尻すぼみでシーズンを終え、今回は明け3歳の初戦で重賞3勝目とした。

 豪競馬メディアの『anzbloodstocknews.com』は、ストームボーイがオーストラリアンターフクラブ2歳三冠のゴールデンスリッパーSなどを勝つことができれば、クールモアの購入額が5000万豪ドル(約48億円)にもふくれ上がる条件だった可能性に触れるとともに、3歳の今シーズンもG1クールモアクラシックやジ・エベレストといった代表的なレースを勝てば、8桁の契約一時金に加えて多額の賞金が支払われると報じている。

 また、今後のストームボーイにはG2ラントゥザローズ(1200m)やG1ゴールデンローズ(1400m)からクールモアクラシック(1200m)に進む道のほか、コーフィールドギニー(1600m)からコックスプレート(2040m)へ距離を延ばすか、コーフィールドギニーからジ・エベレストへ再び距離短縮するなど様々な選択肢があることを提示。ボット師も「このような潜在能力を持つ馬について語るのはアメージングだ」「どちらの道にも進んでも勝負になるのではないか」とコメントしている。