ヤンブリューゲルが4連勝、土つかずでG1英セントレジャーも制す

2024年09月15日 10:45

 英ドンカスター競馬場で現地14日に行われたクラシック最終戦のG1セントレジャー(3歳、セン馬不可、芝14.5ハロン)は、1番人気を分け合うA.オブライエン厩舎の2頭が直線で一騎打ちを演じ、ヤンブリューゲルがイリノイにクビ差で競り勝った。

 3頭出しのオブライエン厩舎は、ここ2戦で大逃げを打ったグロスヴェノースクエア(3番人気)を先導役にするも、2番手のイリノイらが離れず追走。ヤンブリューゲルは先頭から3馬身ほどの4番手で流れに乗り、その背後で4番人気のサンウェイと5番人気のユーゴットトゥミーが並走した。

 そのまま長い直線に向かうと隊列は徐々にひと固まりとなり、残り2ハロンからヤンブリューゲルとイリノイが併せ馬の体勢に。イリノイが最後の100ヤードを切るまで先頭を守ったが、そこからねじ伏せるようにしてヤンブリューゲルが勝利を手にした。

 さらに1馬身1/2差の3着争いも叩き合いになり、6番人気デイラマイルがサンウェイにハナ差で先着。しかし、進路妨害によりサンウェイが3着に繰り上がりとなっている。追加登録で臨んだ紅一点のユーゴットトゥミーは、残り3ハロン地点で勝ち馬に並び掛けるも12馬身離されて最下位に沈んだ。

 ガリレオ産駒のヤンブリューゲルは5月25日のデビュー戦から無傷の4連勝でG1初制覇。2戦目のG3愛インターナショナルステークスから今回までの重賞3連勝は、いずれもクビ差と勝負強さを発揮している。

 英競馬メディア『attheraces.com』などが紹介した関係者のコメントでは、クールモアグループで共同オーナーのD.スミス氏が「このレースは私にとって特別で愛している。かつては(スミス氏が経営に関与した)ラドブロークスでスポンサーを務め、息子(ポール・スミス氏)はキングストンヒルで勝ったし、私の勝負服を背にしたカプリやキューガーデン、コンティニュアスが勝つのを見ている」「もし、より速いペースならイリノイが勝ったと思うが、シーニー(ヤンブリューゲルのレヴィー騎手)が上手く乗っていた」と自身の紫の勝負服を背にするイリノイに競り勝った鞍上を称賛している。