エコノミクスがG1愛チャンピオンSを制す、シンエンペラーは3着善戦で凱旋門賞へ

2024年09月15日 10:50

 G1アイリッシュチャンピオンステークス(3歳以上、芝10ハロン)が現地14日にレパーズタウン競馬場で行われ、中団追走から最後の1ハロンで先頭に顔をのぞかせた2番人気のエコノミクスが、連覇を狙う1番人気オーギュストロダンとの追いくらべをクビ差で制した。

 逃げると思われていたハンスアンデルセンが行けず、昨年2着の6番人気ルクセンブルクが隊列を先導。2番手に5番人気のゴーストライターがつけ、直後の4番手からシンエンペラー(4番人気)が続く。大外枠のエコノミクスはさらに後ろから徐々に馬群の外を押し上げ、オーギュストロダンが背後でマークしながら中間点を通過した。

 最終コーナーを迎える頃にはエコノミクスが好位に取りつき、追随するオーギュストロダンの内に封じられたシンエンペラーは位置を下げてしまう。直線に入ると伸びるエコノミクスにオーギュストロダンが食い下がり、残り1ハロンから2頭の叩き合いとなってエコノミクスがしのぎ切った。

 ゴーストライターの後ろで追い出しを待たされる格好になったシンエンペラーは、オーギュストロダンの外に持ち出されて進路を確保。後方から大外に回り込んで先んじたロスアンゼルス(3番人気)の間から差し返すように伸びるとオーギュストロダンまで3/4馬身差に詰め寄る一方、ロスアンゼルスとの3着争いをアタマ差で制した。

 エコノミクスはW.ハガス調教師が管理するナイトオブサンダー(父ドバウィ)産駒の3歳牡馬。5月のダンテステークス、8月のギヨームドルナノ賞に続く重賞3連勝でG1初制覇を飾り、通算成績を5戦4勝とした。

 英競馬メディア『racingtv.com』などによると、ハガス師は「順調に成長しているし彼には本当に満足している。今年は彼を使い過ぎない限り、彼の未来は大きなものになる」「できればもう一度彼を見たいし、英チャンピオンステークスに向かうプランを持ち続けていた。イサ殿下が力を入れているから自分のことよりもうれしいよ」と今後についてコメントしている。

 また、A.オブライエン調教師はオーギュストロダンについて「彼をフレッシュにしてジャパンカップへ直行するつもりだ。ブリーダーズカップへ行くこともできるが、間隔が近すぎる」「勝てなかったこと以外は全てがパーフェクトだったよ」とレース内容を評価し、あらためてジャパンC遠征に言及した。

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