キプリオスが仏G1カドラン賞で2年ぶり2勝目、トゥルーシャンの連覇を阻止

2024年10月06日 10:44

 現地5日、仏パリロンシャン競馬場で行われた長距離G1カドラン賞(4歳以上、芝4000m)は、単勝1.3倍の圧倒的人気を集めたキプリオスが発馬良く主導権をにぎると、直後でマークする3番人気トゥルーシャンに2馬身差をつけて逃げ切った。

 わずか5頭立てのレースでいち早くゲートを出たキプリオスがハナに向かうと、トゥルーシャンもスタート直後の3番手から2番手に上がってマークにつき、差なく3番手からダイワメジャー産駒の2番人気ダブルメジャーが追走。そのままの隊列で最後の直線を迎え、キプリオスが残り400m付近からリードを広げて押し切った。

 昨年に続く連覇で2021年と合わせて3勝目を狙ったトゥルーシャンは直線入口で突き放された後も懸命に追いすがったが、4番手キープから追撃する4番人気コルトレーンをクビ差しのいで2着確保が精一杯。ダブルメジャーは直線半ばから急失速して最下位に沈んだ。

 A.オブライエン調教師が管理するガリレオ産駒の6歳牡馬キプリオスは2022年以来となるカドラン賞2勝目で通算8度目のG1制覇(重賞10勝目)。英ゴールドカップ4連覇のイェーツをはじめ、ハイランドリールやロックオブジブラルタルらのG1レース7勝を更新し、オブライエン師の管理馬で単独最多に躍り出た。

 英競馬メディア『attheraces.com』などによると、オブライエン師は「この距離だと彼は他の馬と遊んでいるだけなんだ。ライアン(ムーア騎手)は彼が2速ギアで走行していて、いつも誰かに来てもらって一緒にいてほしがっていると言っていたよ」と、まだまだ余裕があったことをうかがわせている。また、問題がなければ2週後の英チャンピオンズロングディスタンスカップでシーズンを締め、来年は2走してから英ゴールドカップを狙うとコメントした。