ヤンブリューゲルを除外されたオブライエン師、メルボルンC主催者を猛批判

2024年10月30日 14:10

 メルボルンカップ挑戦のために豪州入りするも、レーシングヴィクトリア(RV)の獣医検査で除外されたヤンブリューゲルの件について、同馬を管理するA.オブライエン調教師が英競馬メディア『racingpost.com』らの取材に応じた。

 ヤンブリューゲルはRVが海外からの遠征馬に対して課しているCTスキャン検査により「故障のリスクが高い」と診断され、メルボルンCに出走できなくなった。この決定に対し、米ブリーダーズカップのためにデルマー競馬場で取材に応じたオブライエン師は不満も露わに口を開いた。

「我々には不運で、彼らには幸運ということさ。彼はハンデキャップが8ストーン7ポンド(約54kg)のG1ホースでライアン・ムーアが乗る。日々成長を続けているが、わずかな差でしか勝ったことがない。そんなところさ」と、ヤンブリューゲルの除外に恣意性を感じているかのような思いを吐露。

 オブライエン師はクールモア・オーストラリアの獣医たちもRVの診断に同意しかねていることを明かした上で「RVは前にも後ろにも影があると言ったのだが、この段階の3歳馬には影とか亀裂とか、アレやコレやとあるものなんだ。バカバカしくなってくるよ。関係者に何も知らされないし」といら立ちを隠すことなく続けた。

 オブライエン師は過去にも遠征馬が豪州の検疫前に課される厳格な検査を批判しており、2020年以降はメルボルンCに管理馬を送り込んでいなかった。

 なお、前売り1番人気だったヤンブリューゲルの回避により、英大手ブックメーカー『コーラル』ではバッカルーが6倍から4.5倍の1番人気に浮上。ワンスムースオペレーターがヴォーバン、ヴィアシスティーナと並び6倍で2番人気、アブサードが10倍で5番人気に続いている。