BCフィリー&メアターフ勝ち後にセールで売却のモイラ、しばらく現役続行も

2024年11月09日 13:05

 今月2日に米G1ブリーダーズカップフィリー&メアターフを勝ち、その2日後にはファシグティプトン社のノベンバーセールにて430万ドル(約6億6000万円)で落札されたモイラが、しばらく現役を続行する可能性が浮上しているようだ。競馬メディア『Thoroughbred Daily News』が報じている。

 ゴーストザッパー産駒の5歳牝馬モイラは2022年のカナダ年度代表馬。今年は3年連続で挑んだBCフィリー&メアターフを三度目の正直で制してみせた。

 セールでモイラを競り落とした豪ユーロンスタッドのV.コックスGMは今後について「まだ何も決めていない」とコメント。「引退して繁殖入りするか、北米でレースを続けるか、あるいはオーストラリアで走るかなど、あらゆる選択肢を検討している」としている。

 オーストラリアの繁殖シーズンは9月から12月初旬にかけてで、モイラがすぐに繁殖入りする可能性は低い。そのため翌年の繁殖入りまでには8カ月ほどの猶予がある。もし北米で現役続行の場合は引き続きカナダのK.アタード厩舎に預けるかについて、同氏は「それも可能性のひとつ。繰り返しになるがまだ何も決まっていない。ただ彼は明らかにモイラの扱いに長けており、彼女の癖をよく知っている」と語った。

 モイラは気性が激しく調教が難しいことでも有名で、2022年のウッドバインオークスではパドックで暴れて両後肢の蹄鉄を落としたものの、その状態で10馬身3/4馬身差の圧勝を飾った逸話がある。