米国から遠征のラトルンロールがサウジC前哨戦を圧勝、権利獲得で本番へ
2025年01月29日 11:50
現地25日、サウジアラビアのキングアブドゥルアジーズ競馬場でG3二聖モスクの守護者杯(4歳以上、ダート1800m)が20頭により争われ、米国から遠征したラトルンロールが後方から馬群の中を進出すると、直線では並ぶ間もなく4馬身3/4差と突き抜けて圧勝した。
ラトルンロールは真ん中の10番枠から行き脚がつかず、すぐに内へ切り込み中間点では先頭から15馬身ほど離れた位置を追走。第3コーナーから馬群の中を押し上げていくと、直線入口で7、8馬身ほどあった差を一気に挽回し、2番手から抜け出したウートンズサンを残り200mで抜き去り決着をつけた。
好位の一角から外を伸びたウェイトトゥーエクセルがウートンズサンとの2着争いをクビ差で制し、昨年の優勝馬でサウジカップでは13着のパワーインナンバーズは19着、サウジCで11着のカーメルロードは10着に沈んだ。
米国のK.マクピーク調教師が管理するラトルンロールはコネクト(父カーリン)産駒の6歳牡馬。前々走のG2ルーカスクラシックで1年の休養から復帰し、前走のG2クラークステークスで復活勝利を挙げていた。今回で7度目の重賞制覇とするとともに、この勝利によりサウジCの優先出走権を獲得している。
なお、米競馬メディア『drf.com』などによると、セニョールバスカドールを2レース限定でリース契約し、昨年のサウジCとドバイワールドカップに出走させたサウジ商人のS.M.アル・ハリリ氏が、ラトルンロールの権利を一部買い取っており、このまま現地に残ってサウジCを目指すとのこと。
サウジアラビアジョッキークラブの公式サイトは、勝利に導いたJ.ロザリオ騎手の「彼はトラックを上手にこなしたし、今日は強い馬たちを負かした。強い馬がたくさんやってきてタフなレースになるけど、どうなるかだね。彼が今日みたいなパフォーマンスを発揮できればと願うよ」というコメントを紹介している。