【ケンタッキーダービー】「私の馬を出すべきです」除外対象の超良血馬オーナーが嘆き

2025年04月19日 10:10

 米国の「ブラッドホース」電子版は18日、今年、ルール変更されたケンタッキーダービー(G1、ダート2000メートル、5月3日=チャーチルダウンズ)のポイントシリーズ「ロード・トゥ・ザ・ケンタッキーダービー」について、新たなルール変更が必要だというフランク・アングスト記者の記事を掲載した。

 今年のルール変更で導入されたのが、ポイントレースの出走頭数が6頭以上でない場合(5頭以下の場合)、付与されるポイントが減点されるというもの。今年、サンタアニタダービーで2着になったバエサ(牡3、J・シレフス、父マッキンジー)は本来、50ポイントを獲得しているはずが、レースが5頭立てだったため、37・5ポイントの獲得となり、ケンタッキーダービーの出走枠に現時点で入れていない。

 サンタアニタダービーのバエサは、勝ったジャーナリズムから4分の3馬身差の2着。ジャーナリズムはサンフェリペS、サンタアニタダービーを連勝し、現在、ケンタッキーダービーの優勝候補筆頭となっている。オーナーのリー・シーリング氏は「何年も前に導入されたポイント制度をなぜ(今回)変更したのでしょうか。変更したことで、優秀な馬が影響を受けました。私の馬は(単勝オッズが)51倍や101倍の馬ではありません。出走すれば11倍くらいでしょう。当然、レースに出すべき馬です。みんなは最高の馬たちの競走を見たいのですから。バエサがジャーナリズム相手に見せたような走りを見せられれば、ダービーの上位に食い込めます。まだ出走できない状況なのは残念ですが、出走できることを願っています」とコメントし、「私たちは(ポイント順で除外対象の)22番目くらいでしょう。(もし出走できれば)準備万端です」と嘆いている。

 バエサは血統的にも注目を集める超良血馬で、2歳上の兄メイジは一昨年のケンタッキーダービー馬、1歳上の兄ドーノックも昨年のベルモントSを制している。仮に3冠競走を勝てば、母のプーカは3年連続で3冠競走の勝ち馬を生んだ歴史的な名繁殖牝馬となる。

 今年のルールだと、5頭立ては本来のポイントの75%、4頭立ては本来のポイントの50%しか与えられない。アングスト記者は、5頭立てのときも着順上位の馬には100%のポイントを与え、下位の馬にはまったくポイントを与えないようにする、というルールの再変更を提言している。

出典:日刊スポーツ