セルセネがコロネーションSで大金星、仏1000ギニー馬ザリガナを撃破

2025年06月21日 11:41

 現地20日、英ロイヤルアスコット開催でG1コロネーションステークス(3歳牝馬、芝8ハロン)が行われ、G.キャロル騎乗の伏兵セルセネが大本命の仏1000ギニー馬ザリガナを下す大金星を挙げた。

 レースは注目の無敗馬ファラケヤが逃げ、最内枠だったセルセネは3番手の好位、ザリガナはやや離れた6番手付近に待機する展開に。直線に入って各馬が追い出すと、セルセネが残り1.5ハロンで先頭に立ち、そこへザリガナが強襲。いったんはザリガナが前に出たかに見えたがセルセネもすぐさま差し返し、最後は半馬身差の勝利を収めた。

 3着はさらに1馬身差で3番人気のジャニュアリー。2番人気だったファラケヤは9着に沈んだ。

 J.マーフィー厩舎のセルセネはオーストラリア産駒。前走のG1愛1000ギニーは3着で、今回が重賞初勝利にしてG1初制覇となった。近親には英G1サセックスステークス勝ちのモハーザー、英G1クイーンアンステークスを制したアクシデンタルエージェントらがいる。

 競馬メディア『Thoroughbred Daily News』によると、50年近い調教師人生で初のG1制覇となったマーフィー師は「小さな厩舎から始まり、障害レースから平地へと転向し、馬を買ってはいい馬に育つと信じてやってきた」「ずっとG1の扉を叩いてきたが、今日、その扉を開けることができた」と喜びのコメント。

 同じくG1初勝利のキャロル騎手は「信じられない気持ち。長年騎乗して数々のG1で入着してきたが、もしG1初制覇がかなうならマーフィーのために勝ちたかったんだ。見習いの頃から彼の馬に乗り、とてもよくしてもらってきたが、恩返しができてうれしい」と語った。