愛G1プリティポリーSは3歳馬ワールが逃げ切り、徹底マークの古馬カルパナを突き放す

2025年06月29日 07:48

 愛G1プリティポリーステークス(3歳以上牝馬、芝10ハロン)がカラ競馬場で現地28日に行われ、他を離して人気を集めた1番人気のカルパナと2番人気のワールが序盤から一騎打ちを展開。逃げるワールがマークするカルパナを突き放し、1馬身1/4差で快勝した。

 レースは単勝2.6倍のワールが逃げ、1.8倍のカルパナが離れず2番手でマーク。直線に向かってピッチを上げるワールに対してカルパナは鞍上のC.キーン騎手が持ったままの手応えで追撃し、残り2ハロンから馬体を併せて追いくらべとなる。

 満を持して追い出されたカルパナはすぐに頭ひとつほど前に出たが、対するワールもここから勝負根性を発揮。R.ムーア騎手のアクションに応えて盛り返し、最後の1ハロン標識で逆に頭ひとつ前に出るともうひと伸びして決着をつけた。

 さらに1馬身3/4差の3着争いは、単勝19倍で3番人気を分け合ったシュルヴィーがウィーマイトテイクドロングウェイをクビ差抑え、上位は人気通りの入線となった。

 ワールはA.オブライエン調教師が管理するウートンバセット産駒の3歳馬でG1初制覇(重賞3勝目)。5月14日のG3ミュージドラステークスを圧勝して臨んだ英オークスは僚馬ミニーホークとの競り合いにクビ差で惜敗したが、この日は勝負根性で勝利をもぎ取った。

 プリティポリーSを通算6勝目としたオブライエン師は英競馬メディア『racingtv.com』のインタビューに対し「こういった類のレースはほとんどない。質の高い馬がそろい、騎手も二人そろう。こんな馬場で、こんな場所で、本当に特別な週末だね」と人気2頭と名手の競演を称賛。ワールの今後について愛オークス(7月19日)やナッソーステークス(同31日)を挙げる一方、愛オークスが予定されるミニーホークとは使い分けていく可能性にも触れている。