米G1ビングクロスビーS、アリダー系のラブシックブルースが重賞初制覇

2025年07月27日 14:56

 米G1ビングクロスビーステークス(3歳以上、ダート6ハロン)が現地26日にデルマー競馬場で9頭により争われ、後方追走の7番人気ラブシックブルースが逃げ粘る4番人気ヒジャージを豪快に差し切って快勝した(1馬身3/4差)。

 ヒジャージが二の脚速くハナを切り、その後ろは大きく離れた1頭を除いて4、5馬身ほどの一団で続く。大外枠のラブシックブルースは好発からじっくりと集団の後方に下げ、第3コーナーから馬群の外を回って直線に突入。集団を突き放して粘り込むヒジャージを猛然と追い上げ、ゴール前で並ぶ間もなく差し切った。

 1番人気のワールドレコードは勝ち馬の1列前から馬群の中を進出するも、さらに1馬身1/4差の3着に敗れた。

 ラブシックブルースはL.バロチオ調教師が管理するグレイズン産駒の7歳セン馬で、父子ともカリフォルニア州生まれ。3代上はアリダーに遡る。勝ち鞍の大半を芝のレースで挙げており、重賞は通算41戦目にして初制覇。これまでは今年3月のG3サンシメオンステークス(芝6.5ハロン)での2着が最高で、それを含めて3戦の経験しかなかった。

 この勝利によりラブシックブルースは同舞台で行われるブリーダーズカップスプリントの優先出走権を獲得。米競馬メディア『bloodhorse.com』によると、G1初制覇のバロチオ師は「終盤勝負を指示していたから、ジョバンニ(フランコ騎手)が捲りながら直線に来た時に伸びるのは分かっていた。私は妻を抱き上げたんだ。熱狂しながらね」と勝利の瞬間を振り返っている。