前走でダートに転じたキルウィン、米G1テストSで出遅れから鮮やかに差し切り

2025年08月03日 18:35

 現地2日、米サラトガ競馬場で行われたG1テストステークス(3歳牝馬、ダート7ハロン)は、最後方の8番手で中間点を通過した5番人気のキルウィンが直線半ばから急伸し、7番手から先に抜け出した2番人気のラグタイムを鮮やかに差し切った(クビ差)。

 キルウィンは発馬で躓き1頭だけ馬群から大きく離れた最後方に置かれるも、第3コーナーで追いつくと目の前のラグタイムを追い掛けて馬群の外から進出。直線入口では中を突こうとしたものの進路がなく、再び大外に切り替えてラグタイムを急追し、最後の一完歩で鮮やかに差し切った。

 3馬身3/4差の3着に6番人気のビューティーレインズが続き、1番人気のエコーサウンドは3番手から失速して6着に敗れた。

 キルウィンはG.アーノルド2世調教師が管理するトワーリングキャンディ(父キャンディライド)産駒で重賞初制覇。昨年7月のデビューから芝で連勝し、3戦目のブリーダーズカップジュベナイルフィリーズターフでは5着に善戦した。その後も今年5月のG3マムゼルステークス(2着)まで芝のレースに出走していたが、6月の前走でダートに転じて7ハロンのステークスを快勝していた。

 ニューヨーク競馬協会(NYRA)の公式サイトによると、1番人気で敗れたエコーサウンドとの2頭出しだったアーノルド2世師は「この馬(キルウィン)はゲートで躓いて終わったと思ったし、ホゼ(オルティス騎手)さえも“酷く躓いたから3着があればという感じだった”と言っていたよ」「私はテレビでもう1頭(エコーサウンド)を見ていたのだが、キルウィンは映っていなかった。画面の外で、実のところ走っているのかとさえ思っていたくらいだから、うまく行ったよ。ホゼがあきらめずに追い続けてくれた」と鞍上に感謝している。

 なお、アーノルド2世師はキルウィンを次走で再び芝に戻し、賞金200万ドルのG2ミュージックシティステークス(9月6日)とコメントしている。