フィアースネスが米G1パシフィッククラシックを完勝、ジャーナリズムを寄せつけず
2025年08月31日 15:16
米G1パシフィッククラシック(3歳以上、ダート10ハロン)が現地30日にデルマー競馬場で行われ、2番人気のフィアースネスが好位のラチ沿い追走から早めに動いて先頭を奪うと、最後方の7番手から追撃する1番人気ジャーナリズムを3馬身1/4差と寄せつけず完勝した。
ゲートの一歩目こそ速かったフィアースネスだが、何かに驚いたように姿勢を崩して先行争いに後れを取ってしまう。しかし、逃げ馬の背後で入った向正面では第3コーナーを迎える前に動き、遅れはじめた逃げ馬をかわすと、さらに先行する2頭の間にやや強引に割り込んで先頭に抜け出した。
フィアースネスの2馬身少々後ろで様子をうかがっていたジャーナリズムは、フィアースネスの動きに応じて追撃を開始するも、馬群の外を通ったこともあり4馬身ほどに離される。フィアースネスはリードを生かしながら最終コーナーで息を入れ、直線では満を持してのスパートでジャーナリズムを振り切った。
さらに6馬身1/2差の3着には、向正面で勝ち馬と並走していた木村和士騎乗の5番人気アルティメットギャンブルが続いた。
T.プレッチャー調教師が管理するフィアースネスは前々走のメトロポリタンハンデキャップ、前走のホイットニーステークスと続いた連敗を止め、昨年のトラヴァーズステークス以来となる1年ぶり4度目のG1制覇(重賞6勝目)とした。
米競馬メディア『bloodhorse.com』によると、J.ヴェラスケス騎手はフィアースネスがスタート直後に姿勢を崩した場面について「(ゲートから)彼を出したら一方へ過剰に反応したんだ」「彼のハミを掛けないようにしたかったから、少し腰を落とさなければならなかった。でも、最初のコーナーまで彼は真っ直ぐに走ったよ」と振り返り、動き出すのが早かった理由を「凄く行きたがったから」と説明している。
なお、サラトガ競馬場でレースを見守ったプレッチャー師はフィアースネスの今後について、今回と同舞台で行われるブリーダーズカップクラシックへの直行を示唆。「彼がデルマーで走ったBCクラシックは勝者のレースのようだった」「ラップがやや速すぎる部分に巻き込まれてしまい、距離がもたなくなった。でも、彼はこの走路が好きなようだ」と2着に敗れた昨年の雪辱を期している。